Nexperiaは1月13日、48V車載/高電圧バス回路向けに、業界初の80V抵抗内蔵トランジスタ(RET)ファミリを発表した。48V車載ボード・ネット(マイルド・ハイブリッド車、電気自動車など)やその他の高電圧回路は大きなスパイクやパルスの影響を受けやすく、以前の50V部品では対応が不可能だったが、新製品のRETは、こうした問題に対し十分な余裕を提供するとしている。
RETはトランジスタと同じSOT23(Ptot:250mW)やSOT323(Ptot:235mW)パッケージにバイアス抵抗ならびにバイアス・エミッタ抵抗を内蔵しているため、スペースと製造コストの節減が可能となる。ダブルRET(2つのトランジスタと2つのマッチング・バイアス抵抗ならびにバイアス・エミッタ抵抗)もSOT363パッケージで提供され、全許容損失(Ptot)が350mWで、さらに高い統合度とスペース節減を可能にする。
新シリーズ(NHDTxとNHUMx)はPNP / NPN接合の42製品で構成されており、新シリーズはNexperiaの50V製品と同等のバイアス抵抗を組み合わせている。最大電流は100mAで、AEC-Q101に準拠。
今回の発表について、Nexperiaのプロダクト・グループ・マネージャーのFrank Matschullat氏は以下のようにコメントしている。
「EVアプリケーションの設計エンジニアはNexperiaの新しいRETの使用により回路設計の簡素化、PCBスペースの節減、ピックアンドプレース時間の短縮、信頼性向上が可能になることから、自信を持ってシステムの将来を保証できます。これらの新しい高電圧デバイスは48V車載回路ドライバ・アプリケーションのほか、汎用スイッチ/増幅システムやその他のデジタル・システムにもメリットを提供します」。
なお、SOT23、SOT323、SOT363パッケージに封止した80V RETはすでに量産を開始している。
◾️製品仕様詳細:http://www.nexperia.com/RETs