中日本高速道路は9月29日、グループ会社の中日本ハイウェイ・メンテナンス東名が、吸引機能が付いた『新型路面清掃車』を開発し、試行導入することを発表した。
現在、高速道路では、交通管理隊が定期的に巡回し、車線上に落ちている落下物の回収や路面清掃車で、ゴミや小石などを回収している。また、交通管理隊や路面清掃車以外にも、清掃車両に乗った作業員が定期的に巡回して、路肩やガードレール脇などに落ちているペットボトルなどのゴミを回収しており、そのゴミは年間約600tにも及ぶ。
清掃車両における作業は、ゴミの発見の都度、作業員が清掃車両から降りてゴミを回収していたが、車両への乗り降りや安全の確認など、作業員の負担も少なくない。また、一般車が清掃車両に衝突し、車両前方で作業をしていた作業員や運転手が負傷する事故も発生しており、作業員の負担軽減と安全確保が重要な課題となっていた。
「新型路面清掃車」は、高速道路の路肩を走行しながらゴミを発見する都度徐行し、車両前面に設置した吸引装置を車内からの操作により左右にスライドしゴミを吸引する。この車両の導入により、作業員が高速道路上に降りる回数を削減することができ、清掃作業の省力化や作業員の安全性向上を期待することができる。
なお、類似する清掃車は、既に海外において市街地で活用されているが、作業員での回収が必要な大きなゴミの積載場所が無いことや高速走行ができないなどの課題があったため、今回新たに開発した。
今後、メンテ東名が実施するC4 圏央道 海老名ICから相模原IC間の路面清掃作業に試行導入し、本格導入に向けた検証を進め、2023年度以降に車両の本格導入を予定する。
なお、10月に東京で開催される「ハイウェイテクノフェア2021」に出展を予定している。
■ハイウェイテクノフェア2021
日時:2021年10月6日(水)、7日(木) 各日10:00~17:00
場所:東京国際展示場(東京ビックサイト)西 3・4ホール、屋上展示場(当車両の展示は3・4ホール)
主催:EHRF 公益財団法人高速道路調査会
共催:東日本高速道路(株)、中日本高速道路(株)、西日本高速道路(株)