長瀬産業 は10月15日、アテックス と、メキシコのグアナファト州レオンに、合弁会社〝ATECS INSERT MOLDING MEXICO(アテックスインサートモールディングメキシコ/以下 AIM)〟を設立する契約を締結したと発表した。
両社はAIMを、xEV(BEV、HEV、PHEV、FCV などの総称)向けの電動化部品等の製造会社として年内に設立。予めアテックスが日本国内で起工した金型での試作を経て、量産体制が可能な状態で生産を移管する予定で、これにより、26年以降の量産化に向けて生産体制を構築するとしている。なお、生産量は月産数十万個を見込んでいると云う。
xEV向け電動化部品の現地調達化ニーズに対応
米国では、2022年8月に成立した「インフレ抑制法(IRA)」に基づき、エネルギー安全保障と気候変動対策につながる産業を対象に税控除や補助金が適用されるなど、EVをはじめとするクリーンビークルの需要は、今後も拡大が見込まれている。
一方、電気自動車(EV)やPHEV(プラグインハイブリッド車)などのクリーンビークルの購入者を対象とした「クリーンビークル税額控除」では、北米での最終組み立て製品であることや、バッテリー部品に関しても、一定の割合に於いて北米で製造または組み立てられる必要があるといった条件が設けられている。
両社は今回、そのような米国での事情を鑑み、既存の主要顧客や米国の製造業を中心とした新規顧客に向け、精密インサート成形部品の設計、製造を行う合弁会社AIMをメキシコのグアナファト州レオンに設立。現地調達化への対応などを目的として、xEV向けの電動化部品の部材を現地調達すると共に、高品質でありながら安定した製品供給の実現を目指す。
なお、AIMへの材料調達や製造部品の販売については、長瀬産業のメキシコ現地法人〝Nagase Enterprise Mexico(ナガセエンタープライズメキシコ)〟が担当すると云う。
<会社概要>
■AIM
– 社名:ATECS INSERT MOLDING MEXICO S.A. DE C.V.
(出資比率:株式会社アテックス 51%、長瀬産業 49%の合弁会社)
– 本社所在地:メキシコ・グアナファト州・レオン
– 事業概要:精密インサート成形部品の設計、製造。
■アテックス
– 社名:株式会社アテックス
– 本社所在地:大阪府東大阪市
– 代表者:代表取締役 成岡 瑞尚
– 事業概要:精密インサート成形部品の設計、製造。
中期経営計画「ACE 2.0」の成長ストーリーに於いて「基盤」「注力」「育成」「改善」の4つの領域を掲げ、商社、製造、研究開発の各機能を軸に事業を展開する長瀬産業は、今回の合弁会社の設立を、育成領域である新規エリア(グローバルサウス)での事業展開の一環として実施。
中国に於いてxEV電動化部品である精密金属インサート成型部品を製造する合弁会社〝恵州三力協成精密部件〟を2017年に設立するなど、製造事業を共に展開してきたアテックスと、日本での設計・製造を海外に展開するノウハウを生かし、市場の拡大が期待されるメキシコでの事業展開に取り組んでいくとしている。
[問い合わせ先]
長瀬産業株式会社
モビリティソリューションズ事業部 先進モビリティ部
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