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2024年10月15日【企業・経営】

長瀬産業ら、自動車電動化部品製造合弁をメキシコで設立へ

NEXT MOBILITY編集部

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長瀬産業+アテックス・ロゴ

長瀬産業 は10月15日、アテックス と、メキシコのグアナファト州レオンに、合弁会社〝ATECS INSERT MOLDING MEXICO(アテックスインサートモールディングメキシコ/以下 AIM)〟を設立する契約を締結したと発表した。

 

両社はAIMを、xEV(BEV、HEV、PHEV、FCV などの総称)向けの電動化部品等の製造会社として年内に設立。予めアテックスが日本国内で起工した金型での試作を経て、量産体制が可能な状態で生産を移管する予定で、これにより、26年以降の量産化に向けて生産体制を構築するとしている。なお、生産量は月産数十万個を見込んでいると云う。

 

xEV向け電動化部品の現地調達化ニーズに対応

 

米国では、2022年8月に成立した「インフレ抑制法(IRA)」に基づき、エネルギー安全保障と気候変動対策につながる産業を対象に税控除や補助金が適用されるなど、EVをはじめとするクリーンビークルの需要は、今後も拡大が見込まれている。

 

一方、電気自動車(EV)やPHEV(プラグインハイブリッド車)などのクリーンビークルの購入者を対象とした「クリーンビークル税額控除」では、北米での最終組み立て製品であることや、バッテリー部品に関しても、一定の割合に於いて北米で製造または組み立てられる必要があるといった条件が設けられている。

 

両社は今回、そのような米国での事情を鑑み、既存の主要顧客や米国の製造業を中心とした新規顧客に向け、精密インサート成形部品の設計、製造を行う合弁会社AIMをメキシコのグアナファト州レオンに設立。現地調達化への対応などを目的として、xEV向けの電動化部品の部材を現地調達すると共に、高品質でありながら安定した製品供給の実現を目指す。

 

なお、AIMへの材料調達や製造部品の販売については、長瀬産業のメキシコ現地法人〝Nagase Enterprise Mexico(ナガセエンタープライズメキシコ)〟が担当すると云う。

 

<会社概要>
■AIM
– 社名:ATECS INSERT MOLDING MEXICO S.A. DE C.V.
(出資比率:株式会社アテックス 51%、長瀬産業 49%の合弁会社)
– 本社所在地:メキシコ・グアナファト州・レオン
– 事業概要:精密インサート成形部品の設計、製造。

■アテックス
– 社名:株式会社アテックス
– 本社所在地:大阪府東大阪市
– 代表者:代表取締役 成岡 瑞尚
– 事業概要:精密インサート成形部品の設計、製造。

 

中期経営計画「ACE 2.0」の成長ストーリーに於いて「基盤」「注力」「育成」「改善」の4つの領域を掲げ、商社、製造、研究開発の各機能を軸に事業を展開する長瀬産業は、今回の合弁会社の設立を、育成領域である新規エリア(グローバルサウス)での事業展開の一環として実施。

 

中国に於いてxEV電動化部品である精密金属インサート成型部品を製造する合弁会社〝恵州三力協成精密部件〟を2017年に設立するなど、製造事業を共に展開してきたアテックスと、日本での設計・製造を海外に展開するノウハウを生かし、市場の拡大が期待されるメキシコでの事業展開に取り組んでいくとしている。

 

[問い合わせ先]
長瀬産業株式会社
モビリティソリューションズ事業部 先進モビリティ部
電話:090-7717-2915

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。