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2020年4月30日【エネルギー】

村田製作所の2019年度決算、減収減益でも営業利益率は16.5%

山田清志

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 村田製作所は4月30日、2019年度決算を発表した。それによると、売上高は前期比2.6%減の1兆5340億円、営業利益は同5.1%減の2532億円、当期純利益は同11.6%減の1830億円だった。(経済ジャーナリスト 山田清志)

 

売上高については、5G基地局向けやカーエレクトロニクス向けで積層セラミックコンデンサが増加したものの、スマートフォン向けで樹脂多層基板やリチウムイオン二次電池、積層セラミックコンデンサが減少し、為替変動の影響もあって、減収となった。

 

村田製作所の村田恒夫会長兼社長

 

利益については、コストダウン活動による増益要因はあったものの、操業度低下や製品価格の値下がり、減価償却費の増加に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による海外生産拠点の稼働停止などの減益要因により、営業利益は前年比で減益となった。しかし、営業利益率は16.5%と、前期比0.4ポイント悪化したものの、依然として高い利益率を確保している。

 

 製品別の売上高は、コンデンサが先述した通り5G基地局向けやカーエレクトロニクス向けに売り上げを伸ばしたが、電子機器の生産調整や電子部品の在庫調整の影響を受けて幅広い用途で需要に弱さが見られ、前期比2.6%の減収。圧電製品はスマートフォン向けでな下がりの進行によって同6.7%の減収となった。

 

 

その他コンポーネントはコイルがスマートフォン向けやPC向けで増加したものの、リチウムイオン電池がスマートフォン向けや電子工具向けで振るわず、同7.4%の減収。モジュールは樹脂多層基板や近距離無線通信モジュールがハイエンドスマートフォン向けで減少したが、通信機器用モジュールがスマートフォン向けで大きく伸長したことで、同2.6%の増収となった。

 

 

また、用途別売上高では、通信とカーエレクトロニクス向けが増収だったが、AV、PC、家電向けなどが減収だった。カーエレクトロニクスについては、自動車の販売台数が減少したものの、搭載部品点数の増加によって、車載用積層セラミックコンデンサの売り上げが増加した。

 

 

 2020年度の通期業績見通しは、売上高が新型コロナウイルスの影響による電子部品需要の落ち込みが見込まれることから、前期比6.8%(1040億円)減の1兆4300億円。そのうち、新型コロナウイルスの影響による減収分が1700億円あるという。

 

村田製作所のイメージロボット「ムラタセイサク君」と「チアリーダー部」

 

利益については、原価低減の取り組みを進めるものの、製品価格の値下がり等の減益要因を見込み、営業利益は前期比17.1%減の2100億円、当期純利益は18.0%減の1500億円と減益の見通しだ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。