村田製作所とGoogleは、Coral Intelligenceを搭載した世界最小(*1)の人工知能(AI)モジュール「Coral Accelerator Module」を開発し、6月以降からGoogle Coralウェブサイトを通じて販売する。
「Coral Accelerator Module」は、Googleのエッジ(Edge)デバイス向けに低消費電力/小型化に特化した機械学習向け集積回路(Tensor Processing Unit)である「Edge TPU ASIC」を実装し、小型パッケージ化したモジュールで、プリント基板設計を簡素化とするとともに、優れたノイズ抑制特性を実現。
開発にあたり村田製作所は、高密度設計、モジュール化技術を活用すると共に、Googleと緊密に連携し、Coralテクノロジーを活用したアプリケーションに利用される際に必要となる拡張性や互換性などを実現。これにより、Edgeデバイス上でのAI処理に必要となるアルゴリズム計算のスピード向上に貢献するとしている。
*1:村田製作所調べ(2020年3月29日時点)。
村田製作所のコネクティビティ製品マーケティンググループのショーン・キム氏は、以下のように話している。
「Coral Accelerator Moduleは卓越した製品です。当社はGoogleのAI Edge エコシステムに必要とされる重要な構成要素を供給しています。
本製品は、次世代の高度情報機器を実現する上でのゲームチェンジャーとなるものです。Googleが当社のプロセス、材料技術における知見に信頼を寄せたことは、当社が提供するマルチチップモジュールプロセスの堅牢性を証明しています」。
また、GoogleのCoralプロダクトマネージャーのヴィクラム・タンク氏は、以下のように話している。
「Coralは製造業からヘルスケア、農業といった多くの産業にわたりオンデバイスAIによる新たなアプリケーションの提供を可能にします。
村田製作所の協力により、機器に組込みやすく、高い信頼性を有したGoogle Edge TPU 搭載のCoral Accelerator Module が製作されました。
本製品により、多くのお客さまがさまざまな環境で自社製品にCoral インテリジェンスを取り入れることができます」。
[Coralについて]
Coralは、ローカルAIを搭載したデバイスを製作するためのハードウェアコンポーネント、ソフトウェアツールおよびコンパイル済みモデルのツールキット一式を提供し、プロトタイプから生産に早く移行できるよう、AIアプリケーションをデバイスレベルで動作させることを目標としている。
同プラットフォームにおいて重要な役割を果たすAIモジュールは、多くの産業界においてアプリケーションの実行をサポート。テクノロジーに関する詳細な情報は、以下ホームページで確認できる。
■Google Coral:https://www.coral.ai/