開発用ソフトウェア等を提供するアルティアエンジニアリングは、11月15日、自動車の電動化技術や開発に関するセミナー「ATCx e-モビリティ」を開催。同社が提供するCAEを活用する企業等が講演する中、e-Gle(イーグル)代表取締役社長で慶應義塾大学名誉教授の清水浩氏が、電気自動車の普及に向けた開発等について基調講演を行った。
清水氏は、環境問題の解決策として電気自動車の研究開発に40年近く従事してきた人物。應義塾大学環境情報学部の教授時代には8輪EV「エリーカ」を開発し、2004年には最高速度370km/hを達成。
2013年に設立したEV開発や普及に携わる企業e-Gleの社長となった現在も独自の研究開発を続けており、国内における電気自動車研究の第一人者だ。
今回、同氏が講演を行った「ATCx e-モビリティ」は、HEVやEV等の電源駆動車「e-モビリティ」の開発に関するセミナー。これからのe-モビリティ開発の方向性等や今後より重要度が増すことが予想されるCAEの導入例等に関する講演が行われた。
ちなみに、CAEはComputer Aided Engineeringの略で、従来行われていた試作品によるテストや実験に代わり、コンピュータ上の試作品を用いてシミュレーションし分析する技術のこと。
eモビリティ開発の分野においても、主催のアルティアエンジニアリングによると
「これまで進められてきた『操縦安定性と衝突安全性』を軸にした開発から、『操縦ミスや事故の回避』を軸にしたものに変わる」
ことが予想され、より複雑化する開発においてコスト低減や開発期間の短縮にはCAE活用は不可欠だという。