総合化学メーカーの三井化学は、8月9日、企業結合の審査終了を見込む2018年12月末を目途に、タイ・バンコクに所在地がある関連企業の株式譲渡に関する発表を行った。
具体的には、SCG Chemicals Co., Ltd.(社長: Cholanat Yanaranop。以下、SCGケミカル)との合弁の持分法適用子会社であるSiam Mitsui PTA Co., Ltd.(以下、SMPC)及びThai PET Resin Co., Ltd.(以下、TPRC)の株式の一部を、PTT Global Chemical Public Co., Ltd.(社長:Supattanapong Punmeechaow。以下、GC)及びその子会社TOC Glycol Co. Ltd. (会長: Patiparn Sukorndhaman。以下、TOCGC)に譲渡する。
またSCGケミカルは保有するSMPC、TPRCの全株式を同様に1018年12月末を目途にGC及びTOCGCに譲渡。これにより、SMPCは三井化学、GC及びTOCGC、TPRCは三井化学、SMPC及びTOCGCの合弁会社となる。
SMPCとTPRCの資本構成は以下の通りになる。
【SMPC】
変更前 SCGケミカル50%、三井化学50%
変更後 GC 49%、TOCGC 25%、三井化学26%
【TPRC】
変更前 SCGケミカル20%、SMPC 40%、三井化学40%
変更後 TOCGC 44.4%、SMPC 40%、三井化学15.6%
三井化学は、ポリエステル製品の原料である高純度テレフタル酸(以下、PTA)事業及びペットボトルなどに用いられるPET樹脂事業の一貫メーカーとして、日本、タイ、インドネシアに拠点を有し、日本及びアセアン市場を中心に事業を展開。
また、GCはマプタプットを中心に幅広く石油化学事業を展開している。
今回のGCグループの資本参加により、新合弁会社はPTA、PET樹脂の原料であるパラキシレン、モノエチレングリコールからの一貫生産体制の強みを生かしつつ、高品質で安定した製品の供給を目指す。