三菱自動車工業は9月12日、ベトナム社会主義共和国の生産拠点で、クロスオーバーMPV「エクスパンダー」の生産を来年から開始すると発表した。
また同日、ミツビシ・モーターズ・ベトナム・カンパニー・リミテッド(以下、MMV)が事業開始から25周年を迎えたことを記念して、ホーチミン市で式典を開催した。
現在MMVでは、「アウトランダー」をノックダウン生産しているが、「エクスパンダー」生産開始に併せて、生産能力の増強を検討していると云う。
エクスパンダーは、2017年秋からインドネシアで生産・販売を始め、昨年10月にはベトナムでの販売を開始。このクルマを中心に、ベトナムでの2018年度の全車種販売実績は約14,000台と、2017年度の約2倍に達し、また今年度も好調に推移していると云う。
三菱自動車は、ベトナムの自動車市場創生期にあたる1994年に、MMVの前身である生産・販売会社を三菱商事や現地パートナーと合同で設立し、ベトナム事業を開始。その後のベトナムの自動車市場拡大とともに、現在ではアセアンにおける成長戦略を支える重要な事業の一つとなっている。
式典で、三菱自動車会長の益子修氏は、以下のように話している。
「ベトナムで高品質なクルマを造り、より多くのお客様にお届けするというこの新たな挑戦は、ベトナム事業の持続的な成長を可能にするとともに、雇用の増加、人材育成、投資、技術移転といった面でベトナム自動車産業及び同国地域経済発展に貢献できると信じております」。
三菱自動車ではまた、ベトナムにおける社会貢献活動にも力を入れており、このほどMMVからベトナム赤十字社を通じ、ホーチミン市の大学生、同市とビンズン省の高校生 計70名に奨学金を支援。今後も次世代の教育支援を始めとした社会貢献活動を通じ、ベトナム社会の持続的成長に寄与していくとしている。