インドネシア・インターンナショナル・モーターショー２０２３で披露されたミニキャブ・ミーブ

三菱自動車工業は２月１６日、軽商用ＥＶ（ 電気自動車 ）の「ミニキャブ・ミーブ」を、来たる２０２４年から、インドネシアの生産合弁会社ＭＭＫＩ（ ミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・インドネシア ）で生産すると発表した。

ＥＶとして初めての海外生産となるミニキャブ・ミーブは、ワンボックスタイプの軽商用ＥＶであり、駆動用バッテリーと小型・軽量・高効率なモーターなど世界初の量産ＥＶ〝アイ・ミーブ〟で実績を持つ技術が使われている。

また駆動用バッテリーを、フロア中央に配置するなど荷室容量を犠牲にする事なくＥＶコンポーネントを組めるパッケージとしており、大容量の荷室が確保されているという。

また先の通り、駆動用バッテリーをフロア中央に配置した事で低重心化を達成。これによる優れた操縦安定性と良好な乗り心地にも期待出来るとしている。

三菱自動車の加藤隆雄社長は、「現在、自動車会社は世界中で急速に進む脱炭素社会への取り組みに応える事が求められています。

その中でも軽商用EVは、物流に於ける〝ラストワンマイル問題〟を解決させるための最適解と考えています。

そうしたなかでアセアン地域はＥＶへのニーズの高く、これに応えるべく今回、海外初の現地生産を決定した。

当社は引き続き、インドネシアの自動車産業の発展を後押しすると共に、同国の環境への取り組みに対しても精一杯の貢献をして行きたいと考えています」と述べた。

そもそも同社は、日本メーカー唯一の軽商用ＥＶミニキャブ・ミーブの日本での販売を配送業などを中心に２０１１年１２月より開始した。

その後、一旦、生産活動を終了するも、カーボンニュートラル社会の実現に向けて各方面で脱炭素化の解決策を求める輸送関連の事業社が拡大。サステナブルな事業活動を展開する物流関係を筆頭に、自治体でも軽商用ＥＶの需要が急激に高まった事実を受け、同社は２０２２年１１月に再販売を決断した。

生産工場（ＭＭＫＩ）の概要は以下の通り
所在地：インドネシア共和国 西ジャワ州　ブカシ県（首都ジャカルタ市から東に37km）
代表者：斉藤稔　取締役社長
生産開始：２０１７年４月
生産能力：２２万台／年
敷地面積：３０ヘクタール
従業員数：約３,３００名　（ ２０２３年１月現在 ）
生産車種：パジェロスポーツ、エクスパンダー、エクスパンダー クロス