三菱重工業、三菱重工機械システムは10月27日、スタンレーロボティクス社(以下「SR社」)と、自動車の自動バレーパーキングならびに完成車自動搬送サービスを実現する国内初の先進的自動搬送ロボット事業を共同展開していくことで合意したと発表した。
SR社は、世界に先駆けて自動搬送ロボットによる自動バレーパーキングを展開しているフランスのスタートアップ企業であり、フランスや英国の空港における運用実績がある。
電動自動搬送ロボットの導入により、大型駐車場などにおける利用者の快適性向上、完成車搬送における労働者不足の解消、24時間稼働、CO2排出量の削減などを実現。SR社が提供する自動搬送ロボットに加え、三菱重工グループが培った機械式駐車場や交通流管制技術と無人システム監視・管理技術を組み合わせ、多種多様な顧客ニーズに合致したサービスを提供していく。
高度自動運転の本格的普及に先駆け、ショッピングモール、大型複合ビル、テーマパーク、空港などに自動搬送ロボットによる自動バレーパーキングサービスをいち早く提供することで、限られた駐車場スペースの効率的な利用を可能にする。利用者は、駐車場が見つからない、駐車場が遠いといったストレスから解放され利便性が大幅に改善。また、完成車搬送の面では、自動車工場内、港湾、モータープールなどにおける24時間365日の稼働を可能とし、熟練ドライバー不足の問題を解消すると同時に低コストで安全な搬送を実現する。
今後、システムを活用した国内初の自動バレーパーキング導入に向けて、三菱地所と実証実験の協力を得ることで合意しており、同社グループが運営する大型商業施設や空港を候補に実証実験の具体的な検討を進めていく予定だ。