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2022年12月21日【SDGs】

三菱ふそう、主力工場の電力を再生可能エネルギー由来に

坂上 賢治

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川崎製作所

 

三菱ふそうトラック・バス( MFTBC / 本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:カール・デッペ ン )は12月21日、同社主力工場の川崎製作所( 神奈川県川崎市 )と中津工場( 神奈川県愛甲郡愛川町 )の調達電力を今年10月から、実質再生可能エネルギー由来の電力( 再エネ電力 )に切り替えたと発表した。( 坂上 賢治 )

 

MFTBCは、2017年に国内初の量産型EVトラックの「eCanter( eキャンター )」を発売。更に2023年春には、その次世代モデルの発売を予定するなど相次いで自社生産車の電動化を推し進め、来たる2039年には自らの全てのモビリティ並びに自社製造拠点を炭素中立化させるべく邁進している。

 

そうした姿勢から、自社のトラック車両や産業用エンジンなどの製造を手掛ける川崎製作所と、車両部品を生産する中津工場では既に2021年次に2015年比の2割にあたるCO2( 二酸化炭素 )排出量の削減を達成。

 

翌2022年3月には川崎製作所に約9千m²の太陽光発電パネルも導入した。また欧州向けキャンターを製造するポルトガルのトラマガル工場でも今年2022年中に炭素中立を達成する予定という。

 

中津工場

 

今回はその取り組みの一環で、川崎製作所と中津工場の契約電力メニューを2022年10月より、RE100対応のトラッキング付FIT非化石証書( 太陽光発電や風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電などの非化石電源のうち、FITこと固定価格買い取り制度により環境価値を示した証書 )に伴う関連電力。

 

及び、再エネ指定の非FIT非化石証書( FIT電源以外の非化石電源によって発電された電力から環境価値を示した証書 )が付与された関連電力に切り替えた。この結果、両工場での調達電力のCO2排出・実質ゼロ化を達成した。

 

加えてMFTBC傘下でふそうブランドのバスを製造する三菱ふそうバス製造(本社:富 山県富山市、代表取締役社長:藤岡佳一郎)も太陽光発電パネル導入などの環境対策+調達電力の実質再エネ電力への切り替えを行い、来たる2023年には100パーセント実質再エネ電力化が実現される見込みであるという。

 

三菱ふそうバス製造

 

こうした流れについてMFTBCの親会社のダイムラートラック社は、「2039年迄に全世界の工場・事業単位でカーボンニュートラルな製造プロセスの確立を目指しています。

 

 

そのためにヨーロッパに於ける各傘下の工場は、太陽光、風力、 水力によるCO2フリー電力を導入するなど、既に2022年からカーボンニュートラル環境下で稼働しています。

 

 

そうした国際目標の下、MFTBCは引き続き、他のエネルギー源の見直しや省エネルギーの更なる促進、太陽光発電などによる自家発電等を組み合わせて、今後も製造分野のカーボンニュートラル化を進めて参ります」と結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。