三菱電機は、第5世代(5G)移動通信システム基地局ネットワークの光ファイバー通信で使用される光通信用デバイスの新製品として、「25Gbps EML CAN(※1/2/3)」を11月1日に発売する。
なお、同製品は「China International Optoelectronic Exposition(CIOE)2018」(9月5日~8日、於:中国・深圳)に出展される。
※1)25Gbps(Giga-bits per seconds):1秒間に250億個のデジタル符号を伝送できる通信レート単位。
※2)Electro-absorption Modulator Laser:電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザー。
※3)CAN(TO-CAN):光通信用デバイスで広く用いられるパッケージ。
スマートフォンやタブレットなどの携帯端末の普及や情報のクラウド化に伴い、データ通信量が急速に増大する中、移動通信システムの5Gへの移行が、2020年に予定されている。
これに伴い、トラフィックが集中する基地局と基地局からの通信信号の集中制御を行う収容局間では、大容量高速光通信システムの適用が計画。
このような中、移動通信システムの構成部品である光トランシーバーなどの生産事業者からは、光通信用デバイスの高速動作と、消費電力の低減が求められていると云う。
三菱電機は、これらのニーズに応えるとともに、TO-CANパッケージ採用の5G移動通信システム基地局用「25Gbps EML CAN」を発売。移動通信システムの高速大容量化・低消費電力化と生産性向上に貢献するとしている。
[新製品の特長]
<伝送速度25Gbpsを実現>
・25Gbps EML製品として業界で初めて(※4)TO-CANパッケージを採用。
・TO-CANパッケージの広帯域化により、EML素子を搭載したTO-CANパッケージ製品として業界初(※4)の伝送速度25Gbpsを実現した。
※4:2018年9月4日時点、三菱電機調べ。
<消費電力を約40%低減>
・熱電変換素子(※5)の小型化により消費電力を従来製品比約40%低減(※6)した。
※5:EML素子の動作温度を一定に保つための熱と電力を変換する素子。
※6:同社従来製品「FU-411REA」との比較。
<製品組み立てが容易>
・TO-CANパッケージの採用により従来製品(※7)と外形寸法の互換性を確保。
・一芯双方向光モジュール(※8)や光トランシーバーなどへの組み立てが容易。
※7:業界標準のTO-56 CANパッケージ(パッケージサイズφ5.6mm)を使用した三菱電機および他社製品。
※8:一芯の光ファイバーで双方向通信が可能な光モジュール。
[発売の概要]
<製品名、形名、発振波長、動作保証温度範囲、サンプル価格、発売日>
25Gbps EML CAN、ML760B54、1270nm,1310nm、-40℃~+95℃、オープン、11月1日
[問い合わせ先]
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第二事業部 高周波光デバイス営業部第一部
TEL: (03)3218-3687 FAX: (03)3218-4862