三菱電機は、国内で初めて(※1)、電子ビーム(※2)を熱源とする粉末床溶融結合方式(※3)を用いた金属3Dプリンター「EZ300」を、9月2日に発売する。希望小売価格(税抜き)は、9,800万円。
業界最高(※1)の加工速度毎時250ccと、独自の棒状陰極(※4)の採用で、業界最長(※1)の加熱寿命(※5)1,000時間を実現し、製造現場の生産性向上に貢献する。
[新製品の特長]
業界最高の加工速度毎時250cc
・業界最高出力6kWの電子銃用電源の搭載により、業界最高の加工速度毎時250ccを実現。
・三菱電機製の電子ビーム加工機に採用している独自のビーム収束・偏向技術を活かし、最適なビームスポットの形成と走査により生産性を向上。
業界最長の加熱寿命1,000時間
・電子ビームの発生源に独自構造の棒状陰極を採用し、棒状陰極の加熱制御を最適化。
・棒状陰極がある真空室の真空度保持と異物進入防止構造により、棒状陰極の加熱寿命を従来比10倍以上の業界最長の1000時間を実現し、コスト削減に貢献。
汎用性を考慮した製品設計
・汎用性を考慮した製品設計により、電子ビームの出力や走査速度、ビーム径など造形条件の設定の自由度が向上。
[発売の概要]
<製品名、形名、希望小売価格(税抜き)、発売日、目標販売台数>
– 電子ビーム金属3Dプリンター、EZ300、9,800万円、9月2日、年間10台
※1:2019年8月22日現在、三菱電機調べ。
※2:真空中で高速に加速された電子の束。
※3:金属粉末を平坦に敷き詰め一層ずつ溶融・凝固を繰り返し積層する造形方式。
※4:電子を発生させるための棒状(フィラメント形状)の金属製導体。
※5:加熱された陰極が、安定的に電子を出力できる状態を持続できる時間。