三菱ケミカルは9月28日、同社のバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO(デュラビオ)」が、トヨタ自動車の燃料電池自動車(FCV)である新型「MIRAI(ミライ/昨年12月発売)」のリアヒーターコントロールパネルに採用されたと発表した。
デュラビオは、再生可能な植物由来原料のイソソルバイドを用いたバイオエンプラ。耐衝撃性・耐候性・耐熱性等、一般的なエンプラよりも優れた物性を有する他、一般的なエンプラが、自動車のシートに含まれる物質・アミンにより劣化(白濁など)してしまうのに対して、耐アミン性にも優れることから、近年、車載ディスプレイの前面板やフロントグリル等、自動車の内外装意匠部品への採用が進んでいると云う。
水素で発電した電気で走るFCVのMIRAIは、環境課題とエネルギー課題の解決に貢献する環境車。今回、デュラビオは、耐衝撃性や耐薬品性といった物性に加え、植物由来原料の素材であるという点がMIRAIのコンセプトと合致し、採用に至った。なお、デュラビオのMIRAI採用は初となる。
三菱ケミカルは、植物由来で環境負荷低減にも寄与できるデュラビオの用途展開を通じて、環境に優しいクルマづくりに貢献していくとしている。
■(三菱ケミカル)新規バイオエンプラ DURABIO:https://www.m-chemical.co.jp/products/departments/mcc/pc/product/1200363_9344.html