三菱ケミカルは11月17日、中国の寧波江豊電子材料股份(以下、KFMI社)および、そのグループ会社の同創普潤(上海)机電高科(以下、TCPR社)と、軽金属事業の譲渡について合意したことを発表した。軽金属事業は、来年4月を目途に譲渡される予定。
また、これに合わせて、軽金属事業の内、譲渡対象外の金型材「KNシリーズ」の製造販売からの撤退についても検討する。
KFMI社およびTCPR社は、半導体や液晶用のスパッタリングターゲット材(※)メーカーで、特にアルミ製ターゲット材において世界トップクラスの地位を有し、世界の高純度アルミ業界にも精通。三菱ケミカルとは、軽金属製品の取引で、長年の付き合いもあると云う。
三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS 20」に基づき、ポートフォリオマネジメントの強化に取り組む三菱ケミカルは、自社事業の上流に位置する事業の買収および日本での拠点獲得による事業強化を企図するKFMI社およびTCPR社との間で思惑が一致、今回の合意に至ったとしている。
※スパッタリング法によって薄膜形成を行うための材料。