三菱ケミカルは、スイスにあるエンジニアリングプラスチック(エンプラ)リサイクル会社の「Minger Kunststofftechnik AG」および「Minger Plastic AG」(以下総称して、Mingerグループ)を、スイスのグループ会社Mitsubishi Chemical Advanced Materials(以下、MCAM)を通じて買収(※1)する。なお、買収は2月末を目途に完了する予定。
三菱ケミカルでは、三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる「KAITEKI Vision 30(※2)」の下、サーキュラーエコノミー(循環型経済)をKAITEKI(※3)実現のキーエレメントと位置付け、プラスチック・リサイクルを、その重要な取り組みの一つと考えている。
Mingerグループは、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ナイロンなどのエンプラについて独自の優れたリサイクル技術を保有。また、欧州域内に広域な原料回収ネットワークを構築し、リサイクル材において100を超える顧客との取引実績を有し、欧州でエンプラリサイクルのビジネスモデルを確立していると云う。
三菱ケミカルは、この買収により、エンプラの製造から販売・加工・回収・再利用に至る一貫したビジネスモデルを構築。今後もエンプラ業界のフロントランナーとしてユーザーへのソリューション提案力を強化し続けるとともに、循環型社会の実現に向けて貢献していくとしている。
※1:今回の買収は、株式取得ではなく、製造設備等の資産譲渡及び営業権その他一切の権利義務の承継を行う方式を採用。
※2:三菱ケミカルホールディングスの次期中期経営計画の骨格となる2030年を見据えたサステナビリティビジョン。
※3:三菱ケミカルは、KAITEKIを「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」と定義している。
[Mingerグループの概要] (2018年12月末時点)
– 所在地:スイス アッペンツェル
– 事業内容:スーパーエンプラ、汎用エンプラ廃材の回収、リサイクル材の製造販売
– 従業員数:26名
– 売上高:9.3百万ユーロ
■Minger Kunststofftechnik AG(英語):https://www.minger.ch/?lang=en