岸本氏いわく
「元々は空冷式のモータをカスタマイズして、水冷式にしています。モータには走行風も入るようにカウル右側にエアインテークも装備していますので(下)、空冷と水冷のハイブリッド方式です。冷却方式自体は、今回かなりいい結果を生んでいただけにとても残念です」。
ちなみに、今回クラス優勝した前述の「チーム無限」のマシンは、モータのコイルを直接オイルで冷却する油冷方式を採用。岸本氏によると
「冷却効率自体は油冷の方がいいですが、粘度等が特殊なオイルが必要。水冷式は水さえあればいいので、海外のレースでは簡単に入手できるのがメリットです」
電動バイクならでは様々なトラブルが発生した今回のレース。
特に、LiBは電動バイクやEVが今後一般車両でも普及していく場合、もし火災が起きると重大な事故や災害に繋がる危険性を含んでいる。
岸本氏による今回のレース体験談は、発火の危険性が低く充電時間も短いことで実用化が期待されている全個体リチュウム電池等、バッテリーの進化が「モビリティ電動化」への大きな鍵になることを再認識させてくれた。