注目は電動モーターや電流や電圧等を最適制御するインバータ(下)で、いずれも完全オリジナル。
同社とYPU、ITKが共同で開発・製作したこれらユニットは、コンパクトな車体に搭載するために、小型・軽量化を実現。
また、発熱による出力低下等に対処するため、水冷化も行っている。
電動モーターの出力は約70psで、約145kgという軽い車体との組み合わせにより、鋭い加速力と軽快な操縦性を実現するという。
また、ダイレクトドライブ方式を採用すため、変速機構やクラッチがない完全オートマチック仕様だ。
同社の代表取締役でチーム監督も務める岸本ヨシヒロ氏によると、今回のレース参戦におけるビジョンとして、将来的に
「自社製の電動バイクや3輪車等への技術的なフィードバック」
を目指すという。だが、
「(2輪のマーケットでは)ビジネスになるのは10年後くらいでしょう(笑)」
とも言う。同氏はまた、
「コンパクトな車体にモーターやバッテリー等の部品類を搭載する2輪車特有のノウハウを、4輪EV(電動自動車)を作る企業等にも技術提供していきたい」
といった目標も持つ。
同社の挑戦に今後も注目したい。
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