国土交通省は3月9日、ドローンや空飛ぶクルマといった次世代航空モビリティに関する事務を一元的に行う組織として、2021年4月1日、航空局安全部に「次世代航空モビリティ企画室」を設置することを発表した。
今後は次世代航空モビリティ企画室において、関係部局との連携を図りつつ、制度の構築・運用等を一体的に行い、次世代航空モビリティに係る具体的活用ニーズを踏まえた安全基準の整備等の制度構築を推進していくとしている。
いわゆるドローンや空飛ぶクルマは、生産性向上や人出不足解消といったこれからの我が国の社会課題を解決する新たなモビリティサービスとして、活用が拡大していくことが期待されている。
ドローンに関しては、2022年度を目途としたレベル4の実現に向け、機体の安全性や操縦の技能に関する認証制度を柱とした航空法の改正案が同日閣議決定され、今国会に提出される。また、空飛ぶクルマに関しては、2023年の事業開始を目標とし、官民の協議会においてロードマップを定め、取組を進められている。
次世代航空モビリティに関する制度設計に当たっては、航空局安全部の航空機技術審査センター(TCセンター)と連携し、安全審査を円滑かつ早期に行うとともに、メーカーに対する必要な助言や開発・実用化を後押し。また、福島ロボットテストフィールドに航空局職員を派遣(2021年4月目途)することで、試験飛行等に対し現場で規制面の助言を行う等のサポートを行い、技術開発の促進や同テストフィールドの活用にも貢献するとしている。
■「次世代航空モビリティ企画室」の体制及び業務
– 体制:大臣官房参事官(次世代航空モビリティ担当)専従22名
– 業務:次世代モビリティに係るユースケースや活用に向けた課題を踏まえた安全基準の検討、無人航空機の登録制度の導入準備及び運用、関連システムの整備及び運用 等