経済産業省は、2020年度第1四半期(1Q/2020年4-6月期)の鋼材需要量の見通しを取りまとめ、4月9日に発表した。
この取りまとめで、前年同期比-18.1%の減少、前期実績見込比-12.1%の減少の1,828万トンとなる見通しを示した。
<国内需要>
■建設部門
土木部門で災害復旧工事等の国土強靭化政策に関連した大型公共投資が見込まれるが、建築部門では、住宅及び非住宅が低調に推移することが見込まれ、建設部門全体は前年同期比で減少、前期実績見込比でも減少。
■製造業部門
新型コロナウイルス感染症による海外経済の下振れリスク及びサプライチェーンを通じた影響が懸念されるため、製造業部門では前年同期比で減少、前期実績見込比でも減少。
<輸出>
海外経済の減速から弱い動きが見込まれ、前年同期比で減少、前期実績見込比でも減少。
今期の粗鋼需要量は、1,936万トン。前年同期比-25.9%、前期実績見込比-17.9%。
※注:今回の見通しは新型コロナウイルス感染拡大の影響を一部しか織り込めていない点に留意が必要。
■2020年度第1四半期(2020年4-6月期)鋼材需要見通し
<参考>
■出荷等相当粗鋼需要量(1,936万トン)
– 前年同期比(2,612)-25.9%
– 前期実績見込比(2,359)-17.9%
■普通鋼鋼材 メーカー・問屋在庫
– 前期末(3月末見込み)666万トン 在庫率1.17か月
– うち国内向け(3月末見込み)588万トン 在庫率1.51か月
注)括弧内は対比する前年同期、前期実績見込みの数量(単位:万トン)。
注)千トン単位で計算しているため、合算値が一致しないことがある。
[需要見通し参考資料(2020年度第1四半期(2020年4-6月期))]
1.粗鋼生産の推移
2.普通鋼鋼材 部門別国内消費量