ミシュラングループ、2050年までに温室効果ガス排出量ゼロを目指す
ミシュラン(日本法人:日本ミシュランタイヤ、本社:東京都新宿区、代表取締役社⻑:ポール・ペリニオ、以下「ミシュラン」)の温室効果ガス(GHG)排出量削減目標がSBTi(Science Based Targets Initiative)から承認されたと同社が6月18日に発表した。(坂上 賢治)
同社グループは2030年までに自社所有の施設や設備から排出されるGHG(スコープ1)と他社から購入して使用するエネルギーや原材料が生産過程で排出するGHG(スコープ2)を2010年比で38%削減し、製品やサービスが排出するGHG(スコープ3)を2018年比で15%削減する。その結果、ミシュランは2050年までに自社排出のGHG(スコープ1、及び2)をゼロにすることを目指している。
この取り組みに際してミシュラングループCEOのフロラン・メネゴー氏は「SBTiの承認はミシュランの環境戦略が適切であることの証明であると考えています。現在の気候変動危機は、すべての事業分野で環境保護のための活動や製品を強化する機会になるものであると確信しています」と温室効果ガス排出量削減目標達成への自信と、取り組みに対する意欲を述べている。
ちなみにSBTiとはWWF(世界自然保護基金)、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、WRI(世界資源研究所)、国連グローバル・コンパクトによる共同イニシアティブで、参加企業のGHG排出削減目標が科学的な根拠と整合したものであることを認定する国際機関である。SBTiは気候変動による世界の気温上昇を産業革命前と比べ、1.5度に抑えることを目的として、企業のGHG排出削減のための目標設定とその達成のための活動を奨励している。