マツダは11月22日、電動駆動ユニット(※)の開発に関して、地元広島県の企業を中心とした7社(今仙電機製作所、オンド、中央化成品、広島アルミニウム工業、ヒロテック、富田電機(股份有限公司)、ローム)と、共同開発契約の締結、あるいは、合弁会社の設立で協業したと発表した。
マツダでは、2030年に全ての生産車に電動化技術を搭載する目標を掲げている。また、地域での共創・共生の考えの下、様々なパートナーと関連する研究等を実施。その一環として、昨年11月以降、電動駆動ユニットの開発・生産で専門的知見を有する企業との協業関係を結ぶと共に、合弁会社を設立してきた。
地元企業を中心とした7社と協業
マツダでは、電動化の進展と共に地域経済が持続的に発展していくためには、地元中国地域で電動化関連部品などの電動化技術を育て、サプライチェーン全体で進化する必要があるとの考えから、その第一歩として、“オンド”と“広島アルミニウム工業”、“ヒロテック”の3社と、電動駆動ユニットの高効率な生産技術の開発やその生産・供給体制の確立を行う合弁会社「MHHO Electric Drive」を、8月10日に設立。
また、電動駆動ユニットの基幹部品であるシリコンカーバイドパワー半導体を含むインバーターの開発で、“今仙電機製作所”と“ローム”2社との共同開発契約を、昨年11月25日に締結。“今仙電機製作所”とは、インバーターの開発および基板の実装を含む生産技術を開発する合弁会社「Mazda Imasen Electric Drive」を、8月25日に設立。
さらに、モーター開発に於いては、“富田電機”と、モーター先行技術開発を行うための共同開発契約を、7月13日に締結。8月12日には、“富田電機“および“中央化成品“の2社と、モーター技術を学び育成する合弁会社「MCF Electric Drive」を設立している。
マツダは、これら取り組みを通じて、中国地域の取引先との生産体制を共に構築・進化していくことで、地元の産業・雇用維持を図り、地域経済の発展に貢献。また、2050年のサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けての挑戦を着実に進めることで、豊かで美しい地球と永続的に共存できる未来を目指していくとしている。
※モーターとパワー半導体を含むインバーターおよび減速機などで構成される電気自動車(EV)の駆動装置。
[共同開発契約について]
①“今仙電機製作所”および“ローム”の2社と、半導体の活用に関する3社共同開発契約を、2021年11月25日に締結。
②“富田電機”と、車載用モーターの先行技術開発の共同開発契約を、2022年7月13日に締結。
[各合弁会社の概要]
①既存資産を最大限活用した電動駆動ユニットの高効率な生産技術の開発や電動駆動ユニットの生産・供給体制の確立
– 会社名:MHHO Electric Drive株式会社
– 所在地:広島県広島市南区小磯町174番地16
– 代表者:中尾 真也
– 資本金:1,000万円
– 設立日:2022年8月10日
– 出資比率:オンド30%、広島アルミニウム工業30%、ヒロテック30%、マツダ10%
②車両搭載用インバーターをはじめとした電動駆動ユニットに関する技術開発および生産技術開発
– 会社名:Mazda Imasen Electric Drive株式会社
– 所在地:広島県東広島市八本松飯田2丁目14番1号
– 代表者:玉井 悟
– 資本金:500万円
– 設立日:2022年8月25日
– 出資比率:今仙電機製作所50%、マツダ50%
③車載用モーターの先行技術開発
– 会社名:MCF Electric Drive株式会社
– 所在地:広島県広島市南区大州5丁目11番10号
– 代表者:平林 千典
– 資本金:4,000万円
– 設立日:2022年8月12日
– 出資比率:マツダ50%、富田電機40%、中央化成品10%
■今仙電機製作所:http://www.imasen.co.jp/
■オンド:http://www.ondo.co.jp/
■中央化成品:http://www.chuo-chem.co.jp/
■広島アルミニウム工業:http://www.hai.co.jp/
■ヒロテック:https://www.hirotec.co.jp/index.html
■富田電機:https://www.fukuta-motor.com.tw/jp/index.html
■ローム:https://www.rohm.co.jp/