丸紅は10月29日、FOMMと、FOMMが開発するバッテリー交換式の電気自動車(以下「EV」)を用いて、物流分野におけるバッテリーシェアリングに関する実証事業を実施すると発表した。
この実証事業は、環境省の「バッテリー交換式EV開発および再エネ活用の組み合わせによるセクターカップリング実証事業」に選ばれたもので、脱炭素社会構築に向けた運輸部門等の脱炭素化を目的としている。
2050年カーボンニュートラルを達成するためには、CO₂排出量の約4割を占める運輸部門においても脱炭素化の実現が必要不可欠となる。EVにおいては、航続距離や充電時間、充電インフラ、価格といった課題を抱えており、特に効率的な運用が求められる商用車では、バッテリー充電に時間がかかることがEV導入の課題の一つとなっている。
この実証事業では、国内EC(電子商取引)業者の物流網において、ラストワンマイルと呼ばれる「お客様へ商品を届ける物流の最後の区間」の配送車としてバッテリー交換式EVを導入し、配送中に所定の交換地点にてバッテリーを交換する。交換作業は短時間で完了するため、充電時間を待つことなく効率的に配送可能。また、返却されたバッテリーは再生可能エネルギー電源で充電され、繰り返し使うことができる。
■実証事業概要
期間:2022年度上旬~2023年度末(予定)
場所:関東エリア(予定)
内容:物流網におけるバッテリー交換式EVの導入
■各社役割
FOMM:バッテリー交換式EVおよびバッテリー交換インフラの開発
丸紅:実証実績管理および運用評価、事業化検討
国内EC業者:バッテリー交換式EVのテスト導入