マレリ(MARELLI)と、トゥルーソリッドステート(True-Solid-State)型LiDAR(Light Detection and Ranging)のサプライヤーであるベルギーの「XenomatiX社」は、1月7日(現地時間)、米国のラスベガスで開催されているCES 2020において、LiDARソリューション分野での技術・商業開発に関して合意すると発表した。
LiDARセンサーは、車線変更アシストやハイウェイパイロット、渋滞アシストのアプリケーションなど、ADAS(Advanced Driver Assistance System:先進運転支援システム)および自動運転の分野で広く用いられている。
XenomatiX社は、トゥルーソリッドステート型LiDARセンサーとともに、量産用に設計されたユニークな製品を市場に供給している。
今回の合意に基づき、XenomatiX社は、マレリの車載照明部門に対して、ADASおよび、自動運転アプリケーション向けのトゥルーソリッドステート型LiDARモジュールを提供。
マレリは、XenomatiX社のLiDARコンポーネントテクノロジーを、車載照明部門のシステム統合、光学、電子機器、およびソフトウェア機能で補完することによって、スタンドアロン形式、または大型のフロント/リアモジュールの一部として使用できるとしている。
今後両社は、マレリが2018年に買収したフランスのスタートアップ企業「Smart Me Up社」のAI知覚技術も活用しつつ、互いの技術を組み合わせ、さまざまな自動車メーカーのニーズに応じたモジュラー型LiDARシステムソリューションを提供していく。
マレリは、AIに基づいたオブジェクト認識と分類機能をXenomatiX社のコンポーネントで構築されたLiDARシステムに追加することで、モビリティの利便性や安全性の向上に貢献していくとしている。
なお、次世代のLiDARは、消費者向けに提供される予定だ。
[協業についてのコメント]
■マレリ車載照明部門CEO Sylvain Dubois氏
「XenomatiX社のような最先端の技術と付加価値をもたらすパートナーと、こうした協働を開始できることを大変うれしく思います。私たちの目標は、XenomatiX社のトゥルーソリッドステート型LiDAR技術を活用してADASと自動運転の分野での重要な機能のセットを可能にすることを通じ、お客様をサポートすることです」。
■XenomatiX社CEO Filip Geuens氏
「マレリは、自動車市場向けに設計したトゥルーソリッドステート型LiDAR技術に基づいて、さまざまな自動車メーカーのニーズを満たすモジュール式LiDARソリューションを開発し、より大きなシステムに統合できる適切な能力を備えた大手自動車関連サプライヤーです。
現在、XenomatiX社はティア2サプライヤーとしてのポジションをさらに強化しており、自動車分野におけるマレリの長年の経験と3Dセンサーは、このパートナーシップの鍵となるものです」。
■XenomatiX(英語):http://www.xenomatix.com/