京セラは5月30日、ドイツにある同社欧州統括会社のKYOCERA Fineceramics(KFG)が、Friatec社(フリアテック)と、セラミック事業の譲渡契約を締結したと発表した。
Friatec社は、欧州を中心にセラミック部品やプラスチック部品の製造・販売を行う、1863年創業の老舗企業。
KFGはドイツに子会社を新設し、新会社とFriatec社との間で当該事業の譲渡契約を締結。この契約に基づいて2019年秋を目途に、KYOCERA Fineceramics Solutionsとして当該事業を承継し、京セラグループとしての事業を開始する。
なお、事業の譲渡は、各国の独占禁止法および投資規制法等に関する必要な行政当局の認可の取得および、届出の完了後を予定している。
京セラは、1959年の創業以来、ファインセラミックスの研究・開発・製造を行い、一般産業機械、情報機器、医療機器、環境エネルギー機器等の幅広い市場向けにさまざまな部品を提供。
今年4月には、産業機械用ファインセラミック部品の大きな市場でありながら、これまで現地の生産拠点を保有していなかった欧州において、非酸化物セラミック部品を主力製品とするドイツのH.C. Starck Ceramics(現:KYOCERA Fineceramics Precision)をグループに加えている。
京セラは、今回、酸化物セラミック部品とメタライズセラミック部品を主力製品とするFriatec社のセラミック事業の取得により、欧州における主要なセラミック部品の製造から販売までを一括して行う体制が整ったとしている。
[Friatec社の概要]
– 会社名:Friatec GmbH
– 代表者:
Chairman:Fausto Bejarano
Managing Director:Dr. Amin Haghjoo
– 設立:1863年
– 所在地:ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州マンハイム
– 承継事業の従業員数:301名(2019年3月末時点)
■Friatec(英語):https://www.friatec.de/content/friatec/en/index.html