京セラは12月18日、情報通信や環境エネルギー分野における研究開発体制の強化を目的に、鹿児島国分工場(鹿児島県霧島市)内に新たに研究棟を建設するため、地元行政である鹿児島県霧島市と立地協定を締結した。新研究棟は、来年1月からの建設が、また2022年9月からの操業開始が予定されている。
京セラの研究開発における主要拠点の一つとして、現在、鹿児島国分工場内には、材料技術の研究を行う「ものづくり研究所」、プロセス技術の研究を行う生産技術部門、解析評価技術の研究を行う分析部門の3部門が設置されている。
情報通信分野では、5G対応のスマートフォンやIoT機器に使用されるコンデンサ、セラミックパッケージを、また環境エネルギー分野では、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の主要部品であるセルスタックなどの研究開発を実施。さらに、既存の研究を応用し、航空・宇宙、医療・ヘルスケアなど、新規分野への展開を図っていると云う。
新研究棟では、敷地内に分散していた3部門を集約し、連携を強化することで、製品・技術開発のスピードアップを図るとともに、製品の立ち上げ時から設備の自動化や生産の効率化に至るまで、総合的にサポートできる体制を確立。また、社外の技術者を含めた交流の場としても活用し、技術情報の共有をはじめ、人材育成、イノベーションの創出を推進していくとしている。
[新研究棟の概要]
– 名称:京セラ株式会社 鹿児島国分工場 新研究棟(仮称)
– 所在地:鹿児島県霧島市国分上小川字大ノ丸1450-1
– 投資総額:約100億円
– 建築面積:5,990㎡(鉄骨、5階建)
– 延床面積:22,902㎡
– 建設計画:着工2021年1月 / 操業2022年9月(予定)
– 主な研究内容:
積層セラミックコンデンサ、電子デバイス用セラミックパッケージ、SOFC用セルスタックの開発など。