京セラは、独自のロック構造により、防水に対応した車載用電線分岐コネクタ「9715シリーズ」を製品化し、10月3日から順次、サンプル出荷を開始する。
車載用電線分岐コネクタは、車両のメインハーネスから電線を分岐させ、カーナビやETC、ドライブレコーダーなどのパーツを取り付ける際に使用する製品。
京セラでは、1992年に電線分岐コネクタ「9215シリーズ」の販売を開始。 また、2014年には車両軽量化に取り組む自動車メーカーのニーズに応え、業界に先駆けてアルミ電線対応の製品をラインアップに加えた。
新製品「9715シリーズ」は、独自のハウジングロック構造とシール材の組み合わせで、自動車部品ワイヤハーネスコネクタの試験方法「JASO(※) D616」の高圧洗浄や高温放置試験などの条件をクリアし、高い防水性を実現。
京セラは、これら製品群を、電線分岐コネクタの製品ブランド「Sheltap(シェルタップ)」として立ち上げ、今後の自動車の進化に貢献するとともに、船舶や屋外監視カメラといった多様な市場での展開を図るとしている。
※ Japanese Automotive Standards Organizationの略称
なお同製品は、10月16日(火)~19日(金) 千葉幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2018」に出品される予定だ。
[製品概要]
– 製品名:防水対応電線分岐コネクタ「9715シリーズ」
– 用途:車載機器の電線分岐用途
– サンプル出荷日:2018年10月3日(水)
– サンプル価格:500円 (税別)
[防水対応電線分岐コネクタ「9715シリーズ」の特長]
1. 独自のロック構造により、防水に対応
独自のハウジングロック構造とシール材を組み合わせることで、自動車部品ワイヤハーネスコネクタの試験方法「JASO D616」の高圧洗浄などの条件をクリアし、高い防水性を実現した。
2. 銅電線および車両の軽量化に貢献するアルミ電線にも対応
現在自動車ハーネスで多く利用されている銅電線に加え、銅電線に比べて約60%の重量のアルミ電線にも対応する。
3. 電線の前処理が不要
電線の前処理(被覆剥き作業など)を必要とせず、電線を取り付けてヒンジ部を折り曲げ、汎用工具(プライヤーなど)で押さえるだけで組み立てできる。 電線の仮保持機構も備え、作業効率の向上に貢献する。
4. 環境に優しいRoHS指令対応製品
[製品仕様]
– 適応電線:
銅電線: AVSS0.5、CAVS0.5、CIVUS0.5
アルミ電線:ALVUS0.75、ALVUS0.5、ALVSSH0.5
– 定格電流:
AC/DC 9A/Contact (銅電線0.5sq、アルミ電線0.75sq)
AC/DC 8A/Contact(アルミ電線0.5sq)
– 定格電圧:AC/DC 125V/Contact
– 耐電圧:AC 1,000Vrms/min.
– 使用温度範囲:-40~+85℃