京セラは、セラミックパッケージなどの増産に伴う生産スペースの確保を目的に、鹿児島川内工場に新工場棟(20工場)を建設する方針を決定した。
今後、地元行政である鹿児島県薩摩川内市と立地協定を締結し、本年4月から新工場棟の建設を開始する。
新工場棟では、2019年8月より、SMD(電子部品用表面実装)セラミックパッケージ、CMOSセンサー用セラミックパッケージなどの生産を順次開始し、将来的には、これら製品の生産能力を現状の約25%アップする計画だと云う。
また、セラミックパッケージ以外の製品においても市場状況等を判断しながら、同工場棟での増産を検討していくとしている。
鹿児島川内工場では1969年の操業間もない頃から、独自の材料技術や設計技術を活かし、セラミックパッケージの生産を行っており、幅広い分野に製品を供給してきた。
京セラは、現在のIoTの進展に伴うビッグデータ、AIの活用などの高度情報化に加え、ADAS(先進運転支援システム)や、患者の負担軽減をはかる低侵襲医療の進化などにより、エレクトロニクス産業は今後、さらに発展していくものと予想。
新工場棟では、これら需要に対応していくため、世界トップシェア(※)を有するSMDセラミックパッケージやCMOSセンサー用セラミックパッケージの増産に加え、今後、特に成長が期待される車載や医療向けのパッケージなどの生産にも対応していく。
京セラは、今後も半導体部品事業の強化をはかるとともに、鹿児島県の経済活性化や新たな雇用機会の創出による地域社会の発展に貢献していくとしている。
※:2018年2月末現在。京セラ調べ。
[新工場の概要]
名称:京セラ株式会社 鹿児島川内工場 20工場
所在地:鹿児島県薩摩川内市高城町1810
投資総額:約55億円
建築面積:8,235 m2 (鉄骨、6階建)
延床面積:42,283 m2
建設計画:着工:2018年4月 操業:2019年8月
生産品目:SMDセラミックパッケージ、CMOSセンサー用パッケージなど
生産計画:約38億円(初年度:2019年8月~2020年3月)