KYBは12月1日、制御技術と油圧技術を統合した二輪車両向け電子制御サスペンションシステム「KADS(※1)」の量産化を開始すると発表した。
KADSは、各構成部品の作り込みとそれらを統合する制御技術により、“地面に吸付くようなタイヤ接地感(安心感)で、ライディングスキルを支援し、高い操縦安定性に寄与する”というKYB提唱の「グランドフックコンセプト」を実現。ヤマハ発動機の「TRACER9 GT ABS」に採用されている。
[KADSについて]
・ECU(Electronic Control Unit)
新開発の独自制御により、車両に搭載されている複数のセンサからリアルタイムで車両状態を検知し、シーン(走る、止まる、曲がる)に合わせてサスペンションの減衰力を適切な状態へ自動調整する。
・サスペンション(フロントフォーク/リアクッションユニット)
新開発のソレノイドバルブにより、高い反応速度で従来よりも広域な減衰力を発生させる。
KYBは、今後も顧客の様々な要求に応える製品開発及びシステム製品の提案に取り組んでいくとしている。
※1)KADS:KYB “Actimatic Damper System”の略語。Actimaticは、ActiveとAutomaticから成る造語で、自動調整により得られる高い運動性能を表現。
■(ヤマハ発動機)TRACER9 GT ABS:https://global.yamaha-motor.com/jp/news/2020/1118/tracer9.html