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2020年7月15日【エネルギー】

キーサイトが日本の事業戦略説明会を開催、CASEなどに注力

山田清志

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 計測器や計測ソリューションを手がけるキーサイト・テクノロジーは7月14日、事業戦略説明会をオンラインで開催した。その中でチェ・ジュン社長は注目している業界として、航空・宇宙、自動車・エネルギー、IoT、ネットワークアプリケーション・セキュリティ、通信の5つをあげ、特に日本市場では5G/6G、量子コンピューティング、そしてCASEに注力していく方針だという。(経済ジャーナリスト・山田清志)

 

 

「新しいテクノロジーについて、さまざまな業界で今まさに競争中で、しかも新型コロナウイルスの影響から顧客は今後どのように進めるべきかという悩みを持っている。キーサイトはそこに最新のテストツールとプロセスを提供していく。これがミッションであり、目標だ」

 

キーサイト・テクノロジーのチェ・ジュン社長はこう強調する。同社は1999年に米国ヒューレット・パッカードから電機・電子計測器の製造・販売部門が分離独立して誕生した会社で、米国キーサイト・テクノロジーズの日本法人だ。同社の計測器や計測ソリューションは、世界中のエンジニア、科学者、政府機関、メーカー、一般企業で使われており、その信頼性は高い。

 

 

ジュン社長によれば、これまでは航空・宇宙が先端技術の生まれる場であったが、現在は航空・宇宙をはじめ、自動車・エネルギー、IoT、ネットワークアプリケーション・セキュリティ、通信が複雑に絡み合い、どこからでも先端技術が生まれる可能性があるそうだ。

 

そのうえ、デザインサイクルの加速や生産性の向上など、企業はさまざまな形のイノベーションが必要になっており、キーサイトにはそのための多くのソリューションがあるという。そして、日本市場で力を入れている5G/6G、量子コンピューティング、CASEの取り組みについて紹介した。

 

 

例えば、5Gについては商用化に向けて初期の段階から業界団体に参加し、仕様策定のサポートなどを実施。「他社に先駆けてエンドツーエンドのソリューションを提供できる存在になり、6Gにおいても同じことを進めている」(ジュン社長)とのことだ。6Gフラグシッププログラムに参加しているほか、6G実現に向けたテストベッドもすでに構築し、世界各地のラボの研究に利用されている。

 

量子コンピューティングでは、2016年にフォトニクス技術を手がけた企業や2020年にはマサチューセッツ工科大学のベンチャーを買収し、量子コンピュータに対応する測定ソリューションを展開していく方針だ。

 

 

そしてCASEでは、「日本では自動車業界が大きいので、キーサイトが他業界で蓄積してきたノウハウを用いてどう貢献するか、日本法人として特に力を入れている」とジュン社長は話し、電動化やそれに伴う通信、セキュリティなどへの要求に応えていく。そのための施設としてカスタマーセンターを名古屋市に設置している。自動車業界は、IT業界を巻き込んだトランスフォーメーションが加速しており、キーサイトの計測ソリューションの活躍する場がこれから増えてきそうだ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。