川崎重工は12月12日、ロボットシステムの構築検討を簡単に行える産業用ロボットのプログラミング支援ソフトウェア「neoROSET (ネオロゼット)」を、同日から販売すると発表した。
国外でも順次販売を予定しているというネオロゼットでは、同社の産業用ロボットを導入する際の生産設備・生産ラインの設計・検討から、導入後の運用・保守までの全てのフェーズに於いて、業務プロセスの最適化、工数削減、品質向上を実現。
今後は、同社が販売しているロボット用自動教示ソフトウェアである「KCONG (ケイコング)」の教示機能が統合される予定であると云う(近日中に機能の拡充を行うアップデートも実施予定)。
[ネオロゼットの主な特長]
(1)直感的な操作が可能
・シンプルなユーザーインターフェースを持ち、視覚的にロボットプログラムの作成が可能(従来の同社ロボット用オフライン・プログラミング・ツール「K-ROSET (ケーロゼット)」よりも操作性を大幅向上)。
(2)実用的な機能
・CADファイル読み込みを標準でサポート。
・ロボットや周辺機器などのレイアウトを簡単に作成可能。
・仮想コントローラ(※1)、仮想ティーチングペンダント(※2)による実機同等の高精度シミュレーションが可能。
・適用用途に合わせた専門機能を持ち、実際の現場のデジタルツイン構築により、システム立ち上げ時間を削減可能。
・シミュレーション結果を動画ファイルや3D PDFとして簡単に出力可能。
・ハンドリング適用、塗装・シーリング適用、アーク溶接適用、スポット溶接適用に加え、半導体製造装置向けロボットにも新規対応。
※1:産業用ロボットの操作や制御に使用するための装置をソフトウェア上で再現したもの。
※2:産業用ロボットのプログラミングおよびティーチングに使用するための装置をソフトウェア上で再現したもの。
ケイコングではデジタルツインの構築も簡単にできると云う。
川崎重工は、1969年に国産初の産業用ロボットを発表して以来、自動車産業をはじめとする多くの分野で産業用ロボットを開発・提供してきたが、今後も、ロボット製品を通じて、最先端の技術と革新的なソリューションを提供し続けることで、産業の自動化と省力化に貢献していくとしている。