川崎重工は4月20日、大規模複合施設「羽田イノベーションシティ」内に、ロボットのオープンイノベーションを目指した「Future Lab HANEDA」を開設した。
施設は、川崎重工、ICMG、きらぼし銀行の3社が羽田空港(日本空港ビルデング・羽田未来総合研究所)および大田区と共創し、さまざまな社会課題解決に向け、実証実験、社会実装といった目に見える形の具現化を重ねていくことで、未来につながるエコシステム(持続可能なサービスの生態系)を構築していくことを目指す「羽田共創プロジェクト」の一環として開設される、ロボティクスを活用した社会課題解決のための実証実験場。
さらに、同プロジェクトの一環で、2021年にきらぼし銀行がスタートアップや中小企業成長支援のためのインキュベーション施設として開所した「KicSpase HANEDA」と相互連携することで、大田区の中小企業をはじめ、人手不足を課題とする製造現場の省人化支援やロボティクスベンチャーの新製品開発支援等、ロボットによる中小企業やスタートアップのイノベーションの実現に取り組んでいく。
<Future Lab HANEDAを構成する2つのエリア>
①ロボットを身近に体験できる実証実験場 AI_SCAPE(アイ・スケープ)
調理・配膳などレストランの作業をすべてロボットで行うことを目標とした実証実験スペース。協働ロボットの作業時間や動作範囲など実装に必要な各種データーの採取を目的としている。カフェでは、食作家の園山真希絵氏がプロデュースした、地方の食材を活かしつつ、ロボットが調理することを前提にしたメニューを提供する。また、ロボットが配膳しやすいロボットフレンドリーな家具をレイアウトすることで、人とロボットが共生する社会の実証実験を行う。
②ロボットの研究開発に活用できる場 YouComeLab(ユーカムラボ)
ヒューマノイドロボット「Kaleido」や、自走ロボット「Nyokkey」など、開発中のロボットも含めた最先端のロボットを設置し、スタートアップや研究機関が開発したプログラムを実証することができる。羽田空港に隣接したFuture Lab HANEDA内にオープンな実証の場を設けることで、気軽に何度でもプログラムを試すことができる。
■Future Lab HANEDA概要
所在地:大田区羽田空港1-1-4 羽田イノベーションシティ D棟2階
営業時間(レストラン・ショップ):11:00-14:00、17:30-21:00
交通アクセス:京浜急行電鉄空港線・東京モノレール「天空橋」駅直結
面積:約222m2
設置ロボット:自走ロボット「Nyokkey」、ヒューマノイドロボット「RHP Friends」、双腕スカラロボット「duAro」、小型汎用ロボット「RS007L」