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2018年5月30日【自動車素材】

JXTGと三洋化成、自動車生産増加で米ENB製造装置の生産能力増強へ

NEXT MOBILITY編集部

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JXTGエネルギーと三洋化成工業は、米国のENB(エチリデン・ノルボルネン ※1)製造装置の生産能力を40千トン/年から46千トン/年に15%増強することを決定した。

 

ENBは、自動車の窓枠やラジエターホースなどに使用される合成ゴム(EPDM ※2)の製造に欠かせない成分で、世界的な自動車生産の増加に伴い、ENBの需要も堅調に拡大していると云う。

 

JXTGエネルギーと三洋化成工業は、現在日本に1系列、米国に2系列の製造拠点を有する世界最大のENBメーカー(※JXTGエネルギー調べ)で、北米・欧州・アジアのタンクターミナルから成る供給ネットワークを通じ、事業を展開。

 

2007年に日米3系列の生産体制を構築後、ENBの需要拡大に合わせ、既存装置の生産能力増強を進め、2015年には日本の製造装置の生産能力を2千トン/年増強。

 

今回さらに、米国の製造装置の生産能力を2020年までに6千トン/年増強することを決定した。

 

これら一連の増強により、2020年の生産能力は、日米合計で68千トン/年となる予定。

 

また、2020年以降拡大が見込まれるENB需要に対応すべく、さらなる能力増強の検討を進めるとしている。

 

JXTGエネルギーと三洋化成工業は、生産体制の拡充を図り、ENBの安定供給の継続に努めるとともに、ENB事業の更なる競争力強化を推進していくとしている。

 

※1:エチリデン・ノルボルネン。EPDMの製造に欠かせない成分。

※2:エチレン・プロピレン・ジエン・メチレンリンケージ。耐熱性、耐候性に優れた合成ゴムとして、自動車用、工業用、建築用などに広く使用されており、自動車用が約80%程度を占める。エチレン、プロピレンにENBなどの第3成分を添加して合成する。

 

<ENB製造装置の生産能力の推移>

 

– 1979年4月:

茨城県鹿島郡(現神栖市)において、ENB第1製造装置を新設
(※1997年に20千トン/年の生産体制を構築)

– 2003年5月:

米国テキサス州ヒューストンにおいて、ENB第2製造装置(生産能力20千トン/年)を新設

– 2007年7月:

米国テキサス州ヒューストンにおいて、ENB第3製造装置(生産能力20千トン/年)を新設

– 2015年9月:

日本の生産能力を22千トン/年に増強(+2千トン/年)

– 2018年5月:

米国の生産能力を2020年までに40千トン/年から46千トン/年に増強することを決定
⇒ 2020年までに日米合計68千トン/年の生産体制になる予定

 

<ENB製造装置の概要>

 


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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

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佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。