ジェイテクトは、愛知県岡崎市のジェイテクト花園工場において、高耐熱リチウムイオンキャパシタの量産を、10月9日(月)から開始した。
ジェイテクトでは、電動パワーステアリング(EPS)の補助電源装置として高耐熱リチウムイオンキャパシタを開発し、2017年5月開催の「人とくるまのテクノロジー展」で発表。その後、量産準備を進めてきた。
キャパシタは、物理的に電力を充放電する蓄電池で、蓄電容量が限られる一方、一度に高いエネルギーを放出する瞬発力がある。しかし従来品には、リチウムイオン二次電池同様に耐熱性に課題があった。
今回、ジェイテクトが量産を開始した高耐熱リチウムイオンキャパシタは、特許技術により、車両搭載のために要求される環境温度の-40℃から85℃(車室内)に適合。出力上限電圧を制限することで105℃まで高温環境での使用ができると云う。
ジェイテクトは今後、キャパシタ単体販売、バランス回路を組み合わせたモジュール販売、充放電コントローラーも組み合わせたシステム販売する計画。EPSの補助電源装置としてだけでなく、自動運転でのバックアップ電源などの自動車領域や、工作機械、建設機械、鉄道、発電装置、交通インフラなど様々な領域へ提案していく。
また、補助電源や予備電源、発電装置の機能安定化、電源回生、メイン電源など様々な用途であらゆる産業のエネルギー効率の向上、環境性の向上などに貢献できる製品として拡販していくとしている。
[生産規模概要]
– 生産拠点:株式会社ジェイテクト 花園工場(愛知県岡崎市)
– 生産能力:40,000セル/月
– 投資規模:30億円(建屋含む)