ジェイテクトは、電動パワーステアリング(EPS)の電子関連部品の開発強化のため、今年4月に組織を改正(※)し、ソフトウェア開発の一層の増員を計画。従前の自動車部品のソフトウェア開発拠点である花園事業場技術開発センターに加え、今年夏から、東刈谷事業場でのソフトウェア開発開始を予定している。
東刈谷事業場は、前身の企業豊田工機のメカトロ製造拠点として1985年に稼働を開始。現在、先端領域の研究開発本拠点や鋳鍛造などの生産技術の開発拠点として稼働している。
EPSの技術ニーズは、自動運転化対応、ステアバイワイヤなどの新規システムへの対応のため、機能安全設計や冗長設計、サイバーセキュリティ対応など、より高度化し、かつ多様化していると云う。
これを受けてジェイテクトは、今年4月にEPSのソフトウェア開発組織の見直しを行い、モデルベース開発や、AUTOSAR対応などに基づくEPS固有の組み込みソフトウェアを開発する新規部署を増設。ソフトウェアのシステム要求から単体設計・評価、システム評価に至るまでV字プロセスを集約し、一気通貫での開発を行う。
また今年度以降、100名規模の増員を計画、花園事業場に加え、今年夏から東刈谷事業場を新たなソフトウェア開発拠点とする計画。
拠点拡張により、自動運転対応技術開発、MCU内製化などをすすめ一層の商品力強化を推進する。
ジェイテクトでは更に、各職場の働く環境の改善をすすめ、社員のモチベーション向上と生産性を高め、創造性を高める職場づくりと働き方改革を推進。
今後EPSのソフトウェア開発は、花園事業場、東刈谷事業場、グループ会社のジェイテクトIT開発センター秋田で行い、また、欧州、中国、インドなどの海外の開発拠点のグローバルマネージメントや新会社J-QuAD DYINAMICSと連携、自動運転社会に対応するステアリングシステムを開発していくとしている。
※ステアリングシステム開発部、電子システム企画部、MCU開発部を統廃合し、先行システム開発部、電子制御開発部、MCU開発部、電子要素開発部に再編。