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2022年10月18日【自動車部品】

ジェイテクト、eAxl搭載の超幅狭軸受を開発

NEXT MOBILITY編集部

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ジェイテクトは10月18日、今後のBEV(電気自動車)の市場拡大を見据え、eAxle(イーアクスル)に搭載される軸受を幅狭化した、超幅狭軸受「JTEKT Ultra Compact Bearing(以下、JUCB)」を新開発したと発表した。年間売上目標は約70億円。

ジェイテクト・ロゴ

自動車の電動化が進む中、インバータ、モーター、デフを含む減速機を一体化させた電動駆動システム「eAxle」の開発・採用が急激に拡大。電費向上や航続距離延長など、より良いバッテリー式電気自動車(BEV)実現のため、その駆動源の心臓部であるeAxleの小型化が求められていると云う。

 

ジェイテクトでは、2016年に主にHEV(ハイブリット車)やBEVのモーターに使用される高剛性組合せ樹脂保持器を開発しているが、今回これをベースにJUCBを開発。JUCBは、保持器側面中心に穴を設け、保持器の幅を極限まで狭くすることで軸受を幅狭化しつつも、独自の金型設計・成形手法の確立により、保持器の強度が確保されていると云う。

 

 

<開発品の特長>

 

・軸受性能(強度、耐久性)はそのままにユニット長短縮化が可能

 

従来品と同等の軸受性能(強度、耐久性)を確保したまま、軸受幅を極限まで幅狭化。汎用サイズ(6207)への適用では、軸方向寸法を5mm(約30%)短縮し、重量73g(約26%)を低減。同軸タイプや3軸タイプeAxleに搭載することで、ユニット長を短縮することができる。

 

 同軸タイプ(左)/3軸タイプ(右)eAxleの断面図と、JUCBによるユニット長短縮化。 同軸タイプ(左)/3軸タイプ(右)eAxleの断面図と、JUCBによるユニット長短縮化。

 

 

グループのシナジーでeAxleの小型化・軽量化に貢献

 

ジェイテクトでは今後、「JUCB」のみならず、発表済みの「JTEKT Ultra Compact Diff.(JUCD)」や現在開発中の「eAxle向け超幅短オイルシール」など、グループが有する技術とのシナジーで生み出した電動化貢献技術を、顧客に提案していく。

 

ジェイテクトグループが有する電動化貢献技術で同軸タイプeAxleの小型化・軽量化に貢献。 ジェイテクトグループが有する電動化貢献技術で同軸タイプeAxleの小型化・軽量化に貢献。

 

BEVの電動駆動システムで特に需要拡大が予測される出力150Kwの同軸タイプeAxleに、上述の3製品を適用した場合に、ユニット長約50mmの短縮、重量約5kgの低減が算出されており、システムの幅寸法短縮をはじめ、前後寸法や高さ寸法の短縮、それらに伴う小型化・軽量化への貢献が期待できることから、バッテリー搭載量拡大による航続距離向上や搭載位置の自由度拡大、車室や荷室空間の確保、車両シルエットの自由度拡大、電費向上など、グループを挙げて、その発展に寄与。

 

JUCBを、eAxleに留まらず、建設機械や農業機械、ロボット、ドローンなどの産業機械に適用することで、国内外のあらゆる駆動システムの小型化ニーズに応えていきたいとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。