ジェイテクトは、トルクコンバータ用に保持器強度を向上させた高強度・長寿命スラスト針状ころ軸受を開発した。
近年、CO2排出削減の観点から、自動車の更なる燃費向上が重要な課題となっており、それに伴い各自動車部品の小型化・軽量化も進んでいる。
その中にあって、自動車の燃費への寄与度が高いオートマトランスミッション(AT)では、燃費向上を目的に、搭載するトルクコンバータにも小型化・軽量化が求められている。
一方、トルクコンバータは、車の性能に直接作用するため、小型・軽量化だけでなく、高容量であることも重要な要素。その構成部品の一つである軸受にも、より高い強度と耐久性が求められる。
スラスト針状ころ軸受は、コンパクトで高荷重かつ高回転で使用できることから、自動車のトランスミッション等に使われ動力損失の低減に貢献。しかし、偏心条件下(中心がずれた状態)で使用されるため、保持器がスラストレース間で繰り返し挟み込まれるといった過酷な環境下で使用されている。
ジェイテクトはそこで、耐久性を大幅に向上させた高強度保持器を開発。従来と比べ、大幅な保持器強度を達成、更に、長寿命化技術(ころに特殊熱処理)の適用で、転がり疲労寿命でも大幅な長寿命化を実現した。
<販売計画>
– 売上目標:1億円/年
– 販売先:国内外自動車部品メーカー
<製造工場>
宇都宮機器株式会社(ジェイテクトグループ会社)