ジェイテクトは12月12日、自動車の乗り心地向上に貢献する「低振動ドライブシャフト」を開発したと発表した。なお開発品は、11月18日発売の「LEXUS RX」のフロントドライブシャフトとして採用されていると云う。
ドライブシャフトは、自動車のデファレンシャルギアからタイヤへの駆動力伝達、タイヤの操舵・上下運動に対応し、あらゆる角度で回転を等速に伝達する装置。ジェイテクでトは、その量産を1980年に開始し、これまで多くの自動車メーカーに納めてきた。
今回ジェイテクトは、優れたトルク伝達効率の高さに加えて、乗り心地の向上といった市場ニーズに応えるべく、「アイドル振動低減」に貢献するタイヤ側ジョイントの「折り曲げ抵抗低減」をコンセプトとするドライブシャフトを開発。
開発品は、タイヤ側ジョイントに於いて、6個あるボールのうち対向する3つのボールの押し出し荷重を互いに打ち消し合うように、荷重方向を逆向きにさせる「対向溝構造」を採用することで、内部摩擦力を半減。
これにより、トルク負荷時にジョイントの微小な角度変動に伴って発生する折り曲げ抵抗を低減させ、アイドリング時のエンジン振動を車体に伝わり難く、快適な乗り心地や燃費向上に貢献すると云う。
ジェイテクトは、ドライブシャフトを始めとする様々な駆動製品の研究開発を進めることで、今後も、乗用車の走行性や安全性の向上、環境性向上を進めると共に、次世代自動車に技術貢献することができるNo.1 & Only One のモノづくりに取り組んでいくとしている。