ジェイテクトは、2030年の目指す姿の実現に向けたグループの長期・中期経営計画を策定し、5月19日に発表した。
長期・中期経営計画では、2030年までの10か年を、3年、3年、4年の3期に分けて、第一期中計期間にあたる2021~2023年度において、体質強化に注力する。
また、初年度となる2021年を、「ジェイテクトReborn元年」 として位置付け、低収益体質から脱却し強いジェイテクトを取り戻すために、同社の強みを十分に生かし、トヨタグループおよびジェイテクトグループ間の協業・連携に取り組んでいくとしている。
<2030年の目指す姿>
[長期・中期経営計画の概要]
1.ジェイテクトReborn
① 真の合併:
One JTEKTとしての強みを発揮。
② トヨタグループ/ジェイテクトグループの協業:
グループの「強み」を組合せ活かすことで、さらに強いジェイテクトへ。
2.2030年の目指す姿
・新領域:
ジェイテクトグループシーズを活用し、社会課題の解決に貢献する新領域を開拓する。
・既存領域:
競争力を強化し、事業の更なる成長を図る。
3.第1期中期経営計画(2021~2023年度)
■体質強化の3年(キーワード:その主要な取組み)
① 競争力強化:
失われた競争力を回復(価格・性能・品質・対応力の全てにおいて競争力を強化)。
② 将来への種まき:
良品廉価の追求により得たキャッシュを成長領域(将来事業の柱・新領域(社会課題の解決・SDGsへの貢献))へ投入。
③ 経営基盤強化:
中計目標として、23年度の損益分岐点売上高比率80%(2019年度売上高比)、事業利益1,000億円を掲げ、筋肉質な企業体質を目指す。
④仕組みづくり・人づくり:
「ジェイテクト版TQMの基本理念」を実行できる仕組みづくり、人づくり。
■事業戦略(事業:主要戦略)
① 自動車事業:
・競争力のある次世代EPS開発。
・システムサプライヤーとしての地位確立。
・短いL/T対応のため請負型から提案型への変革。
② 産機・軸受事業:
・20年度に改善した体質の維持と競争力強化。
・他事業、トヨタグループへの貢献。
・短いL/T対応のため請負型から提案型への変革。
③ 工作機械・システム事業:
・円筒研削盤の競争力強化。
・ターゲット市場の拡大と良品廉価の追求。
■構造改革
・ 「外科的治療」「内科的治療」をさらに昇華・定着させ、健全な企業体質を取り戻す。
・ 欧州構造改革は、23年に欧州事業黒字化を目指す。
■DX・カーボンニュートラルの取組み(取組みと主要戦略)
① DX:
付・加価値を創出する業務へ人が注力するための自働化・IT化の推進(仕組みの統一)
② カーボンニュートラル:
・2040年:ジェイテクトグループでCo2ゼロを達成。
・2050年:全製品でCo2ゼロを達成(仕入れ先も含め)。
■(ジェイテクト)長期・中期経営計画(詳細/PDF):https://www.jtekt.co.jp/ir/pdf/202103_4q.pdf