ジェイテクトは、6月1日、「アイドルストップ用電動オイルポンプの制御」で、平成30年度愛知発明表彰の「愛知発明大賞」を受賞した。
電動オイルポンプは、アイドルストップ中にも変速機に油圧を供給し、アイドルストップが解除された後に、機械式ポンプの作動開始を待たずに速やかな発進を可能にするもの。
従来の電動オイルポンプは、油圧制御を備えていないため、変速機の消費流量によって出力油圧が成り行きで変化、過出力となった場合に無駄な電力消費や騒音が生じるといった課題があったと云う。
ジェイテクトは、この課題の解決のため、電動オイルポンプ自身が出力油圧を推定する方法を考案し、実用化した。
「アイドルストップ用電動オイルポンプの制御」は、内蔵するモーターの作動状態からポンプの性能を予測することに加え、油温変化の影響を加味する事で、精度の高い推定油圧を算出。
推定油圧を用いることで、変速機が必要とする油圧だけを供給し、余分な出力を抑えて自動車の省エネルギー化や静音化が実現されたとのことだ。
ジェイテクトは、同発明を備えた製品を、2012年からジェイテクト花園工場で、累計250万台生産。これは同社が製造するアイドルストップ用電動オイルポンプの約半数にあたり、エンジンのみで動く車の内、主に小型車の変速機に取り付けられていると云う。