日揮ホールディングス(以下、日揮HD)は1月11日、連結子会社でグループの機能材製造事業を担う日本ファインセラミックスが、昭和電工マテリアルズからセラミック事業を譲受する契約を、昨年12月28日付で締結したと発表した。
日本ファインセラミックスは、日揮HDグループの中期経営計画「BPS2025」の拡大重点戦略の一つである高機能材製造事業の一翼を担っており、一般産業機械、半導体・液晶製造装置用のセラミックスおよび金属複合材料(MMC)に加えて、高速通信用薄膜回路基板を主力製品として製造・販売する他、現在、パワー半導体用高熱伝導窒化ケイ素基板事業の拡大に取り組んでいると云う。
一方、昭和電工マテリアルズでは、セラミック事業に於いて、自動車、半導体および産業機械などの用途向けに、高密度炭化ケイ素(SiC)セラミックス、アルミナセラミックス、およびジルコニア強化アルミナセラミックスを提供。これら製品は、各特性を生かして自動車エンジン冷却水ポンプシールや、半導体製造工程で用いる装置の精密位置決め部品などに採用されている。
今回、日本ファインセラミックスは、持続的な成長を実現するための様々な選択肢の一つとして、昭和電工マテリアルズのセラミック事業を譲受し、自社の非酸化物系セラミックスの材料・加工技術に、同社の量産技術・材料技術を融合させることで、半導体や次世代自動車等の成長分野における新製品開発の実現性が高まると判断。事業の譲受に関する契約を締結した。
昭和電工マテリアルズは、7月1日付で新たに設立する100%子会社(以下、新会社)に、セラミックス事業を吸収分割により承継。日本ファインセラミックスは、同日付で新会社の株式全てを譲受する予定だと云う。
[会社分割(吸収分割)の当事者の概要](2022年1月11日現在)
<吸収分割会社>
– 名称:昭和電工マテリアルズ株式会社
– 所在地:東京都千代田区丸の内一丁目9番2号
– 代表者の役職・氏名:取締役社長 髙橋 秀仁
– 事業内容:
機能材料および先端部品・システムの製造・加工および販売。
– 資本金:154億54百万円
– 設立年月日:1962年10月10日
– 大株主および持株比率:HCホールディングス株式会社 100%
<新会社>
– 名称:未定
– 所在地:未定
– 代表者の役職・氏名:未定
– 事業内容:
セラミックス製品の製造・加工および販売。
– 資本金:未定
– 設立年月日:2022年2月~3月(予定)
– 大株主および持株比率:昭和電工マテリアルズ株式会社 100%
[会社分割(吸収分割)および株式譲受実行日]
2022年7月1日(予定)
[株式譲受会社の概要](2022年1月11日現在)
– 名称:日本ファインセラミックス株式会社
– 所在地:宮城県仙台市泉区明通三丁目10番
– 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 田中 宏
– 事業内容:
炭化ケイ素や窒化ケイ素などのファインセラミックス、独自の金属セラミックス複合材料(MMC)および、薄膜集積回路を形成したセラミックス基板の製造販売。
– 資本金:3億円
– 設立年月日:1984年4月
– 大株主および持株比率:日揮ホールディングス株式会社 100%
■日揮ホールディングス:https://www.jgc.com/jp/
■日本ファインセラミックス:https://www.japan-fc.co.jp/
■昭和電工マテリアルズ:https://www.mc.showadenko.com/japanese/index.html