自動変速機(AT・CVT)の専門メーカーのジヤトコは、軽自動車専用の新型無段変速機(CVT/※1)「Jatco CVT-S(JF021E/※2)」(CVT-S)を開発した。
軽自動車専用CVT-Sは、日本の自動車市場の約40%を占める軽自動車用に開発された、小型、軽量で軽自動車用に最適化された変速比幅を持つ低燃費トランスミッションで、従来の同クラスCVT(当社CVT7)比で約8%のフリクション低減と、約4.2kgの軽量化を実現した。
[軽自動車専用CVT-Sの主な特徴]
・軽自動車に最適化された変速比幅
日本の交通事情と軽自動車の使われ方に最適な変速比幅6.0を実現。従来以上に軽自動車に適した燃費性能と動力性能を両立した。
・フリクション低減
低フリクションボールベアリングの採用やプーリー油圧室へのタンデムピストン構造の採用に加え、ギア部にはバッフルプレートを設定し、さらに潤滑配分やプーリー保持油圧、ファイナルギア比を最適化することで、従来の同クラスCVT(当社CVT7)比で約8%のフリクション低減を実現した。
・小型軽量化
プーリー内径細軸化やシーブ部や油圧室部品の薄肉化、各部品の軽量化を実施し、ジヤトコ同クラスCVT(当社CVT7)比で約4.2Kg、重量比で約6%の軽量化を実現した。
・NVH(※3)性能向上
ダブルピニオンタイプの4遊星ギア構造を採用し、リバース走行時のギアノイズを低減。また、エンジンとCVTの締結形状や締結点を最適化し、締結剛性を向上している。
※1: Continuously Variable Transmission
※2: 「CVT-S」はジヤトコの商品名。
※3: Noise, Vibration, Harshness