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2019年2月7日【テクノロジー】

デンソー傘下企業、半導体開発の米・クアドリック社に出資

NEXT MOBILITY編集部

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デンソーのグループ会社で、半導体IP(*1)の設計、開発を行うエヌエスアイテクスは、自動運転技術の実現に向け、高性能半導体「エッジプロセッシングユニット(EPU)」の開発に取り組むため、北米のスタートアップ企業、クアドリック(quadric.io)社にリードインベスターとして出資した。

 

エヌエスアイテクスは、従来型のプロセッサーであるCPU(*2)やGPU(*3)とは特性が異なる新領域プロセッサー、「データフロープロセッサー(DFP)」の開発を行っており、2020年代前半の実用化を目指している。

 

DFPは、その時々の情報量や内容に合わせて演算領域を瞬時に最適化することで、消費電力や発熱を抑えながら、複数の複雑な演算の反射的な処理ができると云う。

 

今回、エヌエスアイテクスが出資を行うクアドリック社は、産業用機器向けのEPU開発技術を有している。

 

EPUは、リアルタイムで状況を認識・判断するシステムの処理遅延を最小化できるため、消費電力や発熱を抑えながら、大量の演算を反射的に処理することができる。

 

エヌエスアイテクスは、クアドリック社に出資を行うことでEPUに車載向け仕様を織り込んだ高性能半導体の開発を加速させる。

 

例えば、自転車が飛び出してくる場面においては、瞬時に自転車を認識し、次の行動を判断する必要があるが、エヌエスアイテクスは、DFPと今回開発するEPUを組み合わせることで、複雑かつ大量の演算を可能にし、認識・判断における反射的な処理を実現。

 

これにより、より広い範囲を認識し、状況に応じて瞬時に判断する自動運転技術の開発に貢献するとしている。

 

 

*1)半導体IP:半導体を構成する部分的な集積回路資産(Intellectual Property)。

*2)CPU。中央処理装置(Central Processing Unit)。

*3)GPU。画像処置装置(Graphics Processing Unit)。

 

 

[会社概要]

 

<クアドリック社>

 

– 社名:quadric.io 

– 所在地;330 Primrose Rd Suite 306, Burlingame Ave, Burlingame, CA 94010 USA

– 代表者;Veerbhan Kheterpal

– 設立年月:2016年6月

– 事業内容:EPUの開発、製造、販売

 

<エヌエスアイテクス>

 

– 社名:株式会社エヌエスアイテクス (NSITEXE,Inc.)

– 所在地:東京都港区港南2-16-4

– 社長:新見 幸秀(にいみ ゆきひで)

– 設立年月:2017年9月

– 資本金:1億円

– 出資比率:デンソー 100%

– 人員数:55人

– 事業内容:半導体IPおよび関連ツールの開発、ライセンス販売

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。