AutoXは4月16日、自動運転技術開発について、ホンダの中国法人、本田技研科技(中国)有限公司と提携した。また、ホンダのアコード(ACCORD)とインスパイア(INSPIRE)に最新のAutoXジェネレーション5自動運転システムを搭載した自動運転フリートをリリースすると発表した。
中国深圳が本社の同社は元々は米シリコンバレーで創業。中国に於いては、自動運転AIプラットフォームを開発する最先端のスタートアップ企業であり、アリババグループの出資も受けている。創業者の肖健雄氏は、米プリンストン大学で「コンピュータービジョン」並びに「ロボット工学」の研究室を自らの手で立ち上げた人物だ。
米マサチューセッツ工科大学で博士号を取得。自動運転技術で自らの能力を発揮し始めた当初から、米フォードの熱烈な招聘を受けながらも「大手自動車メーカーの膝元では、自動車運転レベル4以降の技術を実現するのは難しい」という持論を持つ同氏は、国際的な自動車企業からのオファーを振り切りユニコーン企業を立ち上げた。以降同社は、自動運転技術レベル4で国際水準をキャッチアップする中国内の先端企業となった。
当地の地図サービス「高徳地図(AutoNavi)」とも提携する同社は、2020年4月から深圳市で完全無人運転RoboTaxiの実証実験を実施している。そして2021年1月に世界で2番目、中国初の完全無人運転RoboTaxiサービスを一般公開した。そんな同社の当面の目的は、コンシューマー車両の自動化ではなく、事業用車両のロボット化に照準を合わせている。
一方、ホンダは自動車業界のグローバルリーダーとして、道路を使う誰もが事故に遭わない社会の実現を目指し、「Safety for Everyone」のスローガンのもと、安全技術の研究・開発を世界に先駆けて取り組んでいる。そして先進安全技術の新たな一歩として「Honda SENSING Elite」を搭載したレジェンド(LEGEND)を2021年3月5日に日本国内で発表している。
ホンダは、AutoXの最新鋭技術を利用して、中国一般道路での自動運転実証実験を通じて中国の交通環境への理解を深め、より安全で高度な自動運転技術を開発。現地道路に適した自動運転ソリューションを模索するとしている。