本田技研工業(ホンダ)は5月16日、熊本製作所(熊本県菊池郡大津町)での二輪車生産台数が、1976年1月に操業を開始して以来48年目で、累計2,000万台を達成したことを発表した。
熊本製作所は、50ccのコミューターから1,800ccの大型モデルまでの幅広い二輪車に加え、マリン製品を含むパワープロダクツ製品を国内で唯一生産する他、海外での生産を支援するグローバルマザー工場としての役割も担う拠点。
操業当初は、アジアに向けた二輪コミューター輸出基地として、完成車輸出が生産台数の9割を占めていたが、「需要のあるところで生産する」というホンダの事業方針の転換後は、コミューターモデルの生産を海外へ移管。現在は、世界22か国23生産拠点のサポートを行っている。
一方、大型モデルについては、2008年に当時の浜松製作所(現トランスミッション製造部 静岡県浜松市)から国内二輪生産が移管された他、北米・欧州からも大型モデルの生産が移管されて、現在、世界唯一の生産拠点となっている(全世界57か国へ輸出)。
さらに、熊本製作所では、ホンダが今後も「存在を期待される企業」であり続けるため、「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」の3つを柱に、環境負荷ゼロの循環型社会の実現を目指す先駆者として、具体的な施策も実行していると云う。
※タイトル画像:二輪車生産累計2000万台式典の様子。
熊本製作所に於ける二輪車生産累計2000万台達成に際し、ホンダの執行役常務で二輪・パワープロダクツ事業本部長の安部典明氏は、以下のようにコメントしている。
「熊本製作所 二輪車生産累計2,000万台に際し、我々の活動を47年以上、共に支えて頂いた全ての方へ感謝申し上げます。ホンダにとって二輪は祖業であり、かつ現在も重要な基幹事業です。これまでホンダの中でいち早く世界の国々へ進出し、多くの人の生活の可能性を広げてきました。これからも熊本製作所には『原点と先進』の取り組みを通じて、世界のお客様の『喜び』につなげることへチャレンジし続けて欲しいと思います」。
[熊本製作所の会社概要]
– 設立:1976年1月
– 所在地:熊本県菊池郡大津町
– 代表者:所長 島添 正規
– 事業内容:二輪車・パワープロダクツの生産およびサービス
– 生産機種:
二輪車(45機種)、パワープロダクツ(18機種)、船外機(23機種)
<熊本製作所の変遷>
・1975年 熊本製作所完成。
・1976年 二輪車の完成車輸出基地として操業開始。
・1991年 鈴鹿製作所よりスーパーカブの生産を移管完了。
・2008年 大型二輪車の国内生産を浜松製作所より移管。
・2022年 細江船外機工場が熊本製作所へ加わる。
<二輪車生産累計2,000万台への軌跡>
・1976年 生産開始。
・1980年 生産累計台数100万台達成。
・1987年 生産累計台数500万台達成。
・1994年 生産累計台数1000万台達成。
・2000年 生産累計台数1500万台達成。