ホンダは9月19日、2021 FIMトライアル世界選手権シリーズ 最終戦 ポルトガル大会にて、ホンダ・レーシング(以下「HRC」)の契約ライダーで、ワークスチームであるレプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)のトニー・ボウ(Toni Bou)選手が、15年連続15回目のシリーズチャンピオンを獲得したと発表した。
今シーズンのトライアル世界選手権は、全6戦計9レースでタイトルが争われた。トニー・ボウ選手は、6月の開幕戦イタリア大会で優勝と2位、続く第2戦フランス大会で優勝し、トライアル世界選手権での自身通算120勝を達成。サマーブレイク明けのアンドラ大会では優勝と3位、続くシーズン2回目のフランス大会、ならびに2日間大会であるスペイン大会では3レース連続で優勝し、チャンピオンに王手をかけて最終戦に臨んだ。そして、このポルトガル大会でも見事に優勝し15連覇が決定した。
トニー・ボウ選手は、2007年にHRCのワークスマシン「Montesa COTA 4RT」で初の世界チャンピオンを獲得して以来連覇を重ね、人工セクションを走破する屋内競技であるXトライアル世界選手権でも14年連続のチャンピオンに輝いており、あわせて29連覇を達成し連覇記録を更新中だ。
■レプソル・ホンダ・チーム トニー・ボウ
「開幕のわずか1か月前にけがを負ってしまい、いつもと違う苦しいシーズンになりました。15年連続でチャンピオンを獲得してきて、いつかチャンピオンでなくなる日が来ると思いますが、けがが原因で失いたくはありませんでした。100%の力を出して戦い、シーズンの進行とともに調子を整えていきました。けがをする前がいい状態だったので、回復も早かったです。またチャンピオンになることができて、とてもうれしいです。チームのみんなに感謝しています。
藤波選手のキャリア最後の大会ということで、今日はみんなにとって特別な日でした。彼のいないTeam HRCは想像できません。彼の今後の活躍を祈っています」
■株式会社ホンダ・レーシング(HRC)代表取締役社長 若林 慎也
「トライアル世界選手権で前人未到の15連覇を達成したトニー・ボウ選手の栄誉を称えたいと思います。新型コロナウイルス感染症によりトライアル世界選手権は、昨年、今年と、これまでとは違う変則スケジュールで開催されています。その中でタイトルを獲得し続けるためには、心・技・体のすべてをより高いレベルで維持し続けることが必要であり、それを実現して連覇を達成できるトニー・ボウ選手に、最大限の敬意を表したいと思います。
また、彼の連覇に尽力してくれたチームスタッフ、レース活動を支えてくださっている多くのスポンサー様には、心から感謝の気持ちを伝えたいと思います。そして最後になりましたが、いつも熱い声援をいただいている、世界中のトライアルファンの皆様に改めて感謝申し上げます」