ホンダのバングラデシュにおける二輪車生産・販売合弁会社のバングラデシュホンダ(BHL)は、11月11日、ムンシゴンジ県に新設した二輪車工場の開所式を実施した。
BHLの新工場では、完成車組立能力10万台規模での稼動を開始、今後、順次生産能力を拡大し、2021年までに20万台を目指す。
式典には、バングラデシュ政府からアミール・ホセイン・アムー工業大臣、日本政府から泉裕泰駐バングラデシュ日本国大使を招き、またホンダからは、生産本部長の山根庸史 氏、二輪事業本部長の安部典明 氏、アジア・大洋州本部長の五十嵐雅行 氏、BHL社長の石井祐一朗 氏が参列した。
ホンダは今回、新工場建設にあたり、ムンシゴンジ県 アブドルモネム経済特区に、広さ10万m2の土地を購入。工場建設、土地購入などの投資額は約23億タカ(約32億円。1タカ=1.361円)、稼働開始時の同工場の従業員数は約390名で、事業拡大に伴い更なる増員を見込んでいる。
バングラデシュ政府は、二輪車産業の活性化に向けて現地調達促進を図り、2016年、現地生産・部品調達を拡大させる企業に対する輸入部品関税の引き下げを実施。この措置により、二輪車の販売価格が下がる傾向にあり、市場は急激に拡大していると云う。
BHLでは、現地調達をボディーフレームとスイングアームから着手し、将来的に他の部品に拡大していく予定。ホンダは、今後さらに現地での生産活動を強化することで二輪車産業の発展に協力し、また、バングラデシュ社会に貢献していきたいとしている。
今回のバングラデシュの工場稼働について、ホンダ専務取締役・生産本部長の山根庸史 氏は、以下のように述べている。
「Hondaの2030年ビジョンには、『すべての人に、「生活の可能性が拡がる喜び」を提供する』、そして『世界中の一人ひとりの「移動」と「暮らし」の進化をリードする』 と掲げられています。この新工場の稼働開始は、2030年ビジョンを実現する上で大変重要な取り組みの一つです。BHLは、信頼性が高く品質に優れた商品をこの新工場から提供し、さらなる発展を目指します」。
また、BHL社長の石井祐一朗氏は、以下のように述べている。
「BHLは、バングラデシュにおける二輪車市場をリードする完成車メーカーとして、さらなる雇用創出、スキルを備えた人材の育成、技術移転、部品サプライヤーへの直接投資等を通じて、二輪車産業を発展させ、また一層のバングラデシュ経済への貢献をしていきたいと考えています」。
[バングラデシュホンダ/Bangladesh Honda Private Ltd. 概要]
– 設立:2012年12月
– 本社所在地:バングラデシュ ガジプール
– 資本金:36億タカ
– 出資比率:
本田技研工業株式会社 70%
Bangladesh Steel and Engineering Corp. 30%
– 代表者:社長 石井 祐一朗
– 事業内容:二輪車および部品の輸入・製造・販売
– 生産能力:10万台/年(ムンシゴンジ県 アブドルモネム経済特区)
– 生産機種:Dream Neo110、LIVO110、CB Shine125、CB Trigger150、CB Hornet 160R
– 従業員数:約390名(2018年11月時点)
■Bangladesh Honda(英語):https://www.bdhonda.com/