日立Astemo (以下、日立アステモ)は7月14日、広角ステレオカメラを用い、交差点や単路での衝突被害軽減ブレーキに対応する同社のセンシングシステムが、いすゞ自動車の新型エルフに採用されたことを発表した。
なお、交差点での右左折時を含めた衝突被害軽減ブレーキの小型トラックへの搭載は、国内初だと云う。
トラックによる事故は年々減少する傾向にあるが、対人死亡事故の6割が車両の単路走行時、さらに4割が交差点内右左折時に起きていることから、広い視野角をカバーできる衝突被害軽減ブレーキの必要性が高まってきていると云う。
これを受けて、国土交通省では、交通事故を防止する有効な対策として、乗用車だけでなくトラックなどの商用車に於いても衝突被害軽減ブレーキの義務化を推進。
日立アステモは、交差点内右左折時の衝突軽減ブレーキ実現に向けたトラック特有のユースケースの想定とその対応に必要な仕様設定をいすゞから得て、同社向けのステレオカメラによるセンシングシステムを開発した。
今回、新型エルフに採用されたこのセンシングシステムでは、検知範囲拡大を可能にした120度広角ステレオカメラとミリ波レーダーの検知情報とを連携させて新開発のソフトで制御。より広角・高精度な検知により、交差点や単路での衝突被害軽減ブレーキが可能なものになっていると云う。
新型エルフに採用された広角ステレオカメラ。
日立アステモは、今後も商用車メーカーに於ける、高度な先進安全運転支援技術を通じて、車両の安全機能を拡張するニーズに対応し、ステレオカメラなどセンシング製品の採用拡大を図っていくと共に、このような先進的なモビリティソリューションを提供することで、持続可能な社会の実現と顧客の企業価値の向上に貢献していくとしている。
[会社概要]
– 会社名:日立Astemo株式会社
– 本社:東京都千代田区大手町二丁目2番1号 新大手町ビル
– 事業内容:自動車部品および輸送用ならびに産業用機械器具・システムの開発、製造、販売およびサービス。