日立オートモティブシステムズ(日立AMS)の夜間の歩行者検知機能を有するステレオカメラが、スズキが9月17日から販売する軽トラックの新型「キャリイ」に採用された。
なお、夜間歩行者検知に対応したステレオカメラが搭載された軽トラックは「キャリイ」が初(*1)となる。
日立AMは、国内での軽トラックの主要使用者である農作業者の高齢化を背景に「歩行者の検知・保護システム」や「衝突被害軽減ブレーキ」など、先進安全技術の装着意向が強くなっていることから(*2)、夜間歩行者検知にも対応するステレオカメラの提供を通じ、先進安全技術を支えていくとしている。
今回、一部仕様変更された「キャリイ」には、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能などの先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance System: ADAS)が装備。
さらに、「ソリオ」「ソリオ バンディット」「エブリイ」「エブリイワゴン」が装備する衝突被害軽減ブレーキを支える夜間歩行者検知機能が追加。経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「サポカーSワイド(*3)」にも該当している。
この夜間歩行者検知機能は、日立独自の機械学習技術を活用したもので、膨大な画像の教師データをステレオカメラに入力することで、これまで困難であった高精度な夜間の歩行者検知を実現。
日立AMは、以安全運転サポート車を高度なADAS技術で支援していくとともに、高齢者を含むドライバーによる歩行者や自転車の巻き込みなどの交通事故の防止に今後も貢献していくとしている。
*1:2019年9月現在、スズキ調べ。
*2:日本自動車工業会(JAMA)「2018年度小型・軽トラック市場動向調査」より。
*3:被害軽減(自動)ブレーキなどの先進安全技術をはじめとする一定の運転支援機能を備えた車(安全運転サポート車。略称・サポカー)のうち、ペダル踏み間違い時加速抑制装置などを搭載することで特に高齢運転者に推奨される「サポカーS」の区分のひとつ。「サポカーSワイド」は、被害軽減(自動)ブレーキ(対歩行者)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置、車線逸脱警報、先進ライトを搭載する車。