位置情報データ・位置情報技術プラットフォームのHERE Technologies(以下、HERE)と位置エンコーディングシステムを提供するwhat3wordsは10月22日、次世代の高精度カーナビの提供に向けて提携したことを発表した。これによりHEREを採用するOEMメーカーは、カーナビ機能にwhat3wordsを統合することが可能となり、カーナビはどこでも3メートル四方の精度でドライバーを案内することができるようになる。
HEREは世界をリードするナビゲーションプラットフォームであり、その地図データサービスは世界の1億5,000万台の車両で利用されているほか、道路網、建物、交通システムなどの最新の位置情報コンテンツを利用できる業界最先端の各種製品を提供している。今回、what3wordsのアドレス入力機能が追加されたことにより、ドライバーは、最もスマートな地図システムと高精度のアドレスシステムを体験できるようになった。
what3wordsのアドレスシステムでは、世界を3メートル四方の格子に分割し、それぞれの四方に、3つの単語を組み合わせたwhat3wordsのアドレスを割り当てている。たとえば、HERE Japanの場所は「///そうしん・るすばん・くじびき」で表される。建物の入口や駐車場の区画のような特定の位置情報を簡単に伝えることができるため、海岸、公園、都市から離れたハイキングコースなど番地のない場所の位置情報も指定も可能だ。現在、what3wordsアドレスは無料のwhat3wordsアプリやオンラインマップで使うことができ、予約確認書、ガイドブック、ウェブサイトの連絡先ページや、友人とのやりとりの中など世界で数百万件使用されており、メルセデス・ベンツ、タタ・モーターズ、DBシェンカー、エルメス、キャビファイをはじめとする世界的な自動車メーカー、物流業者、モビリティアプリで採用されている。
what3wordsのCEOで共同創業者のChris Sheldrick氏は次のように述べる。「HEREは、機能の豊富さ、精度、鮮度で市場トップクラスを誇る地図システムです。その HEREが、位置情報をさらに簡単に伝達できる方法を備えました。(中略)what3wordsを使用すれば、ドライバーは3つの単語を入力するだけで正確な3メートル四方の場所に到着します。当社は、自動車メーカーやモビリティサービスからの要望の高まりを認識しています。今回、what3wordsがHEREに組み込まれることによって、当社のアドレスシステムを新旧どちらの自動車にも簡単で容易に対応させることができます。」
HERE Technologiesのシニアバイスプレジデント兼最高製品責任者(CPO)であるJørgen Behrensは次のように述べている。「what3wordsとの提携は、HEREがナビゲーションの分野で革新を続けていることを示す明確な例です。この提携により自動車業界のOEMおよびティア1サプライヤー各社は、what3wordsのサービスを独自に統合することなく、HERE Search APIを通じて顧客に提供できます。ドライバーは、建物が密集した番地の複雑な都市部でも簡単に経路を知り、地元のパブでも登山口でも、どんなところへもスムーズに到達できるようになるでしょう。」
[HERE について]
位置情報および位置情報技術のプラットフォームを提供し、都市のインフラ運営から企業の資産最適化、さらにはドライバーが安全に目的地に到着することまで、位置情報の力で、人、ビジネス、都市の推進に取り組む。
www.here.com
http://360.here.com
[what3words について]
what3wordsは全世界を対象とした、アップデートは不要で、オフラインでも使用可能な位置情報を伝える最もシンプルな方法。2013年にロンドンでChris Sheldrickによって共同設立された。世界中で数百万ものwhat3wordsアドレスが使用されており、数千の企業がwhat3wordsアドレスを活用してコスト削減、効率化、カスタマーエクスペリエンスの向上を図っている。